ヘアマニキュアは本当に髪を傷めない!?意外と知らない本当の染まる仕組みとは

 

どーもー!

髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。

 

最近は様々な新しい染料やカラー剤が登場し始めていますが、

今回は昔ながらの「ヘアマニキュア」の特徴について書いていきたいと思います。

 

「ヘアマニキュア」は「酸性カラー」とも呼ばれ、通常のヘアカラーに比べ髪へのダメージが少ないとされています。

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ただ美容師さんやサイトやブログによっては、「ヘアマニキュアは全く傷まない!」「すればするほど髪がツルツルする、艶が出る!」と言われる方もいらっしゃいますが本当なのでしょうか??

 

 

ヘアマニキュア(酸性カラー)とは?

 

ヘアマニキュアは酸性染毛料・酸性カラーとも呼ばれ、

ヘアカラー(酸化染毛剤・アルカリカラー)のように髪の毛を明るくすることはできません。

髪の毛にヘアマニキュアを塗ることで髪の毛の表面に色がくっつきます。

 

ちょうど爪に塗るマニキュアと同じようなイメージです。

ヘアカラー(酸化染毛剤)が毛髪内部で染料が酸化重合して染まるという仕組みに対し、

ヘアマニキュア(酸性カラー)が毛髪表面に染着するのは、どういう仕組みなのでしょうか?

 

 

ヘアマニキュアの染まる仕組み

 

引用 http://www.demi.nicca.co.jp/salonsupport/beauty3_detail_11.html

・髪は健康な状態(等電帯pH4.5~5.5)では+イオンと-イオンがつりあっている状態ですが、傷んでくるとpHが高くなり-イオンが多くなります。
・ヘアマニキュアに入っている酸は髪を酸性にして+イオンを多くすることで、マニキュアの酸性染料(-イオン)が染着しやすくなります。

引用 http://www.demi.nicca.co.jp/salonsupport/beauty3_detail_11.html

 

こちらの染まる仕組みをもう少し詳しくわかりやすく書いていきますと、

ヘアマニキュアに使用される酸性染料は『マイナス(ー)イオン』を持つ染料です。

 

毛髪を酸性に傾けてイオン結合することで染着します。
イオン結合は塩結合とも呼ばれ、電気的に結合するという意味です。

 

難しいので、わかりやすく言えば磁石のように、+ と - が、くっつくということですね。

 

毛髪にも同じ様に + と - のイオンが存在し、

髪が電気的に安定しているpH4.5~5.5とよばれる弱酸性の状態が+と−が1番釣り合っている状態になっています。

 

アルカリ性に傾けばが増え、

酸性に傾けばが増えます。

 

そして髪が濡れている状態は電気的にマイナス(−)が多くなります。

水はpH7の中性ですので髪の毛からするとアルカリ性になりマイナス(−)が増えるためです。

 

で、上に書いたようにヘアマニキュアの染料自体はマイナス(−)の電気を多く帯びています。

 

・・・

 

 

「じゃあ濡れているマイナス(−)同士の髪にはくっつきにくいじゃん!」

 

ということになるのですがw

そのためヘアマニキュアそのものはpH3前後くらいに調整されています。
そのため髪に付着させることともに髪のpHを一気に酸性側に引き寄せます。

 

つまり髪が+になるため、-である酸性染料と結合します。

これがヘアマニキュアがイオン結合を利用して染まる理由というわけです!

 

昔ながらの定番の方法として、シャンプーの後やパーマの後にヘアマニキュアをする場合に、「酸リンス」と呼ばれるpHコントロール剤を使います。

これはシャンプー剤やパーマ剤でアルカリ性に傾いている髪だと、いくらヘアマニキュアがpH3ぐらいあっても、酸性側に引き寄せられずにイオン結合が弱くなってしまうからです。

なので一度pHコントロール剤で髪の毛を酸性に戻してあげることで、プラスイオンが増えヘアマニキュアと結合しやい状態になり色が定着しやすくなるという原理です。

 

イオン結合は主に毛髪の表面(キューティクル)に吸着するため、毛髪の内部まではほとんど染まりません。

そして濡れたりするだけで変化することからわかるように、イオン結合は結合としてはかなり弱い結合になります。

なのでヘアマニキュアは色持ちはあまり良くなく、毎日髪を洗うことで少しずつ色落ちしていくというわけです。

 

 

ヘアカラーとヘアマニキュアの染色の違い

 

ヘアカラーとヘアマニキュアの染まりの違いとしては

  • ヘアカラーは髪の毛の内側に染める
  • ヘアマニキュアは髪の毛の表面に色を付ける
  • ヘアマニキュアは黒髪を明るくすることが出来ない

といった様な違いがあります。

 

ヘアマニキュアはヘアカラーと違って、

アルカリによる髪の膨潤や過酸化水素によるブリーチ作用がないので、髪への負担が少ないです。

そのかわりヘアマニキュアは黒髪を明るくすることが出来ません。

髪の表面に付着するだけなので白髪は染まりますが、黒髪に付着しても色が見えにくいです。

 

それによって、ヘアカラーは髪の毛にダメージを与えるが、

ヘアマニキュアは、《ノンジアミン ・ノンアルカリ・ノンオキシ》であり、表面のコーティング効果により、

 

「全くダメージがありません」

「すればするほど艶が出てツルツルになる」

 

と伝えるメーカーや美容師、そんなブログなどもありますが、果たして本当なのでしょうか?

 

 

ヘアマニキュアは本当に傷まない??

 

ヘアカラーやブリーチほどのダメージはないものの、ヘアマニキュアが全くのダメージレスだと過信してはけません。

実はヘアマニキュアも髪の毛にダメージを与えてしまいます!

 

その原因となるのが、マニキュアに溶剤として使われている「ベンジルアルコール」です。

 

この「ベンジルアルコール」は、

ヘアマニキュアは髪内部へ染料の『浸透』を促すためにほぼ全てのヘアマニキュアに配合されている成分になります。

 

これまでの解説でお伝えした様に、

ヘアマニキュアはイオン結合を利用して染色する染料と言われていますが、イオン結合はそこまで強い結合ではありません。

濡れたりシャンプーしたりするだけで簡単に変化してしまうイオン結合だけの染色では髪に染めても簡単に取れてしまいます。

そこでもっとヘアマニキュアの染料が髪の毛に定着するように、

ベンジルアルコールやエタノールといったアルコールの力を使って毛髪の少し内側の方まで染料を浸透させる為に配合されています。

 

 

実は、ヘアマニキュアが染まる仕組みはイオン結合ではなく(だけでなく)、

この『ベンジルアルコール』の効果が大きいとされています。

 

 

ベンジルアルコールのデメリット

このベンジルアルコールが多いほど髪の表面だけでなく、髪の内側まで染まりやすくなり、染色に重要な役割をしてくれているのですが、

実はこのベンジルアルコールは髪の表面で手触りに関係している『18-MEA』を破壊してしまいます

 

引用 http://www.marvelic.co.jp/consumer/

この『18-MEA(18メチルエイコサン酸)』は髪の毛の表面にあるキューティクルの1番の表面にあり、頭の毛穴から出てくる皮脂を毛先まで伝わせ、髪の艶や手触りを良くしてくれる働きがあります。

なのでこの18-MEAを失ってしまうと髪は艶や手触りが悪くなってしまい、絡まる、引っかかりやすくなるといった悪い状態になってしまいます。

18-MEAはヘアマニキュアに限らず、カラーやパーマをすると大部分が壊れてしまいます。髪を染めていたなら、染めた部分の髪にはもう18-MEAはほとんどありません。これがパーマ・カラーをした髪とバージン毛の艶や手触りの違いにもなります。

 

ヘアマニキュアをしたすぐはコーティング効果などでツヤが出たり手触りが良くなるのですが、

日数が経ってそのコーティング剥がれてくると18-MEAを失っている為、髪がパサパサしてきます。

ヘアマニキュアがこの取れかけの状態の時にキューティクルも一緒に剥がしてしまうといった表現をされる方もいらっしゃいますが、

個人的なイメージでは、キューティクルを剥がすほどの力は無いが、コーティングが剥がれた時に18-MEAの無くなってしまった状態になってしまうのでガサガサした質感に感じられるのではないかと思っています。

そして、繰り返しによるアルコールの影響と、髪は酸性に傾けば傾くほど収れんするので、ヘアマニキュアで髪が一気に酸性になり、髪が収れんしてしまうことでのゴワゴワ感だったりが、

ヘアマニキュアを繰り返している方の質感の低下の原因ではないかと思います。

 

つまり、

ヘアマニキュアは全く傷まないというのは間違いで、した時に手触りやツヤは出るかもしれませんが、アルコール類によるダメージは少なからずあります。

 

ただし、もちろん通常のヘアカラーと比べるとそのダメージは少ないものなので、

「ヘアカラーは傷みやすいのでヘアマニキュアにしている」という方は問題ありません。

 

 

 

まとめ

 

昔ながらの定番のヘアマニキュアですが、なんとなく髪の表面に付着するというだけで意外とその染まる仕組みをきちんと知らなかった方も多かったのではないでしょうか。

艶の出るヘアマニキュアを使ったからといって髪が全く傷まないということはありません。

とはいえ、ヘアカラーやブリーチより髪に優しいのは間違いありません。

 

それぞれの染料にメリット・デメリットは存在します。

仮に《ノンジアミン ・ノンアルカリ・ノンオキシ》だからと言っても必ずしも傷まないというわけでもありません。

メーカーやインフルエンサーの耳障りの良い謳い文句をそのまま信じるのではなく、

それぞれの特徴や性質、どうして染まっているかなどをちゃんと把握することで正しい使い方ができるのではないかと思います。

 

ぜひ髪を染める際には、是非ヘアマニキュアやヘアカラー特徴を思い出して選んであげてくださいね!

 

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ではでは。

 

 

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