どーもー!
大阪で髪や頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。
今回のお客様はジアミンアレルギーに加え、界面活性剤のアレルギーも懸念されるお客様です。
〔もくじ〕
ヘアカラーした後に顔や耳がかゆくなるんです。
ヘアカラーで染めた後に、”頭皮”ではなく、顔や耳などが痒くなってしまうことがあるということでご相談を受けました。
アレルギー性かぶれの場合の症状の特徴として、
「触れていないところにも痒みがでる」
という特徴があります。
ですので、顔や耳のカラー剤が触れていなかった箇所でも、ヘアカラーが原因でアレルギー反応を発症している可能性があります。
そして、もう1つの可能性として、
顔や耳というのは日常的に染めた後の髪が触れやすい箇所です。
酸化染料(アルカリカラー)でのアレルギーは酸化重合を起こすときに身体に反応しやすくなり、炎症を起こします。
なので、酸化反応の終わったカラー剤は”アレルギー性が下がっている”とは言われています(ニトロ染料やグロス染料がそうですね)
塗布後、時間を置いて、シャンプーをしてとなるとアルカリカラーの酸化反応は終えており、アレルギー性は低くなっているとも考えられますが、
それでも敏感な人にはアレルギー反応をしめすことがあるので注意が必要です。
肌のかぶれの原因
そして髪が肌に触れてかぶれるというのは、ヘアカラーの後だけ気にしたらよいものでもありません。
普段のシャンプーやトリートメントのすすぎ不足や、スタイリング剤を付けた髪が肌に触れることで肌がかぶれたりする方がいます。
顔のかぶれや赤み、痒みが治らない。。と思っている方は、
一度髪に付着したものが触れることで肌トラブルの原因になっていないか考えてみてください。
今回のお客様も皮膚刺激のお悩みから『カチオン界面活性剤』が原因かもしれないと知り、
お家ではシャンプーだけにして、衣類の洗濯も”柔軟剤”を使われないようにされていました。
この『カチオン界面活性剤』に刺激を感じる方も増えてきているのかこんな商品も出てきています。
ジアミンアレルギーの可能性や、残留した界面活性剤の可能性など色々な原因を考えながら注意しながら毛染めをしていかないといけません。
まずは Before
ヘアスタイルは少し伸びてまとまりが悪くなってきています。
そしてカチオン性のものを使っていないので普通に乾かすとホザボサに広がってしまうそうです。
白髪はそれほど多くあるわけではありませんが、チラチラ見えるのを気にされ、毎月染めていらっしゃるということなので、
アレルギー対策はしつつもしっかりと染まる方法をとっていきたいと思います。
- 毛量 普通
- ハネやすい癖あり
- トリートメント類を使用していないので膨らみやすくなっている
- 10%程度の白髪あり
施術工程
ヘアスタイルは少し伸びてまとまりが悪くなっており、
内側の髪は短くけっこうすかれていました。
今回はカットで厚みを作りながらまとまりのよいボブスタイルに整えていきたいと思います。
そして問題のヘアカラーは、色々とご相談の結果、
今回は『ノンパラフェニレンジアミン酸化染料』を使用して染めていくことにしました。
酸化染料であり、アルカリ剤や過酸化水素は含みますがアレルギーの1番の原因物資『パラフェニレンジアミン(PPDA)』を含みません。
これまで頭皮の痒みはそんなに感じていないということでしたので、少し染まりを優先したカラー剤を使わせていただきました。
塗布前には頭皮保護オイルを付けたり、ゼロタッチぎみの塗布で頭皮への刺激は最小限にしておきます。
そして、染めた後はシャンプーでしっかりと洗った後、カチオン界面活性剤の含むトリートメント類を使わずに仕上げます。
(ただ少し工夫はしましたwその秘密はこの後に書いてあります。)
After 仕上がり
ハンドブローですが、毛先まで綺麗におさまり髪にツヤも出ました♪
チラチラ見えていた白髪も安全に綺麗に染めることができました!
そして、毛先をカットしたこともありますが、
トリートメント類を使わないで手で乾かすだけで綺麗におさまるようになっていてビックリされました♪
とご質問がありましたのでお答えしたいと思います。
カチオン界面活性剤を使用しないで髪の毛にツヤと手触りを良くする方法
今回させていただいた方法のポイントは3つほどあります。
- 弱酸性シャンプーを使用する
- 酸リンスを使用する
- 天然オイルを使用する
①弱酸性シャンプーを使用する
シャンプーな後にゴワついたりするのはシャンプーがアルカリ性だったり、強過ぎる洗浄力などが原因です。
弱酸性シャンプー、アミノ酸系シャンプーなどであれば髪の毛のキューティクルを膨潤を防ぎ、適度な洗浄力であればそれほどゴワついたりしません。
②酸リンスを使用する
お湯やシャンプー、ヘアカラーでアルカリ性に傾いた髪の毛を、クエン酸などの酸リンスを使うことでさらに髪の毛のキューティクルを整えながら弱酸性の状態に戻してくれます。
クエン酸自体は薬局などで売っているものを10倍くらいに薄めたもので構いません。(今回はそれに少し他の酸も混ぜました)
③天然オイルを使用する
シャンプーで落とした髪の油分を補ってあげます。ホホバオイルを使うことで髪の毛に必要な皮脂を補うことができます。
天然のホホバオイルはエステルオイルという皮脂に多く含まれる成分で形成されていますので、
髪に付けてもベタつきにくく自然なツヤと手触りを与えてくれます。
カチオン性のものが使えないといって、そのままではやはりボサボサになりやすいと思います。
シャンプーやヘアカラーでアルカリ性に傾いた髪の毛をきちんと弱酸性に戻しキューティクルを引き締め、流れた油分をしっかりと補ってあげることで、
カチオン界面活性剤に頼らなくてもツヤや手触りの良い質感にしてあげることが可能です。
顔や耳の”かゆみの原因”の突き止めは難しいですが、
今回の方法でかゆみもおさまり、髪の毛のツヤや手触りが戻ってくるといいですね。
今後の経過も踏まえ、またご相談にのらせていただきますね!
ではでは。
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あっくん★
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カチオン界面活性剤とはプラスのイオンになる成分。
シャンプーで汚れを洗い流した後の水分が付着した頭皮や毛髪の表面はマイナスになっているので、引き合い表面に定着しコンディショニング効果を発揮します。
コンディショナーやトリートメント、衣類の柔軟剤の主成分です。
ただし残留性があり皮膚刺激になる方もいらっしやいます。