どーもー!
さて、以前に『頭皮湿疹』について書かせていただきましたが、
頭皮に痒みが出たり、赤いポツポツが出来てしまったりということがある方もおられると思います。
そこで今回はその頭皮湿疹の中の”脂漏性皮膚炎”の一種である『マラセチア毛包炎』について書いていきたいと思います。
〔もくじ〕
【マラセチア毛包炎とは?】
一般的にはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、マラセチア毛包炎とは、その名の通り”マラセチア菌”と呼ばれる常在菌によっておこる炎症のことをいいます。
マラセチア菌はすべての人にいる常在菌なのですが、頭皮や身体の皮脂を脂肪酸に分解します。
この脂肪酸が炎症を引き起こす原因となるため、赤いプツプツや脂性フケなどが出るようになってしまいます。
と、疑問に思う方もいるかもしれません。
それは、マラセチア菌は皮脂を栄養にして毛穴で繁殖するため、あまり頭皮や身体から汗や皮脂が出ていない人は炎症が起こらないのです。
逆に炎症、赤いプツプツ、油性のフケに悩んでいるという方は、マラセチア菌の栄養となる皮脂が過剰になっていると考えてよいでしょう。
ではなぜ頭皮の皮脂が過剰になってしまうのでしょうか?
【頭皮の皮脂が過剰になってしまう原因とは】
①過剰にシャンプーをしている
頭皮の皮脂やフケが出るからといって、1日に何回も頭を洗っていませんか?
シャンプーのやり過ぎは逆効果になることがあります。
というのも、頭皮の皮脂を奪いすぎてしまうと、頭皮は乾燥を防ぐために過剰に皮脂を分泌してしまうからです。
シャワーの温度も熱すぎると頭皮の皮脂を落としすぎますので、38度くらいの少しぬるめに設定しておきましょう。
頭を洗ってもすぐに脂っぽくなってしまうという方は、シャンプーの回数やシャワーの温度などを見直してみてください。
②洗浄力の強すぎるシャンプーを使っている
頭皮の脂っぽさで悩んでいる方によくありがちなのは、洗浄力の強すぎるシャンプーを使っているということです。
できるだけ皮脂を取り除くためにより洗浄力の強いシャンプーを選びたくなる気持ちはわかりますが、
①の理由と同じ様に、頭皮の皮脂を奪いすぎると、頭皮は乾燥を防ぐために過剰に皮脂を分泌してしまいます。
適度な洗浄力で皮脂取りすぎないように洗えるシャンプーが理想的です。
③暑い時期は注意
日本の夏は湿気が多く、ジメジメとした気候です。当然、汗や皮脂の分泌量は増加するため、マラセチア菌の活動が活発になりやすいです。
適度に皮脂を除去する、また皮脂の分泌を抑えるような対策が必要になります。
部屋の温度の調整や汗をかいたら小まめに拭き取るなどの対策を行いましょう。
④正しい生活習慣
栄養バランスの偏った食事、運度不足、不規則な睡眠リズムなどは、頭皮のトラブルに直結します。
頭皮も身体の一部ですから、日常の生活習慣の影響を受てしまうのです。
不規則な生活などでホルモンバランスが崩れると、皮脂分泌量のコントロール機能も乱れてしまいます。結果的に、皮脂が過剰に分泌され、炎症の原因になることがあります。
脂っこいもの、甘いもの、辛いものやアルコールなども原因になりますので、そういったものもできるだけ控え、適度な運動としっかりとした睡眠をとるように心がけましょう。
⑤整髪料やトリートメントの洗い残し
髪の毛のスタイリングに使うワックスなどには大量の油分が含まれています。
たくさんつける方はスタイリング剤に含まれる油分が毛穴の汚れの原因になる可能性があります。
頭皮の皮脂を奪いすぎるのもよくありませんが、ワックスやジェルなどのスタイリング剤を洗い残したりすのも悪影響です。
そして、髪の長い方であれば、トリートメントの流しが甘かったり、寝る前に付けている”洗い流さないトリートメント”なども原因になることも考えられます。
寝ているときに頭皮や首筋などに触れることになりますので、スタイリング剤やトリートメントをつけたままで寝てしまうことはやめましょう。
以上、頭皮の皮脂が過剰になる原因となります。
なかなか炎症やかゆみが治らないという方は、まずはこういった生活習慣やヘアケアなども見直してみてはいかがでしょうか?
あと、このマラセチア毛包炎は”ニキビ”と勘違いしやすいのですが、
ニキビは全く別の症状になります!
【マラセチア毛包炎とニキビの違いとは?】
しかし実際に「マラセチア毛包炎」と「ニキビ」の原因や症状は似ています。
【ニキビの原因】
- 皮脂の過剰分泌
- 生活習慣の乱れ
- ストレス
- ホルモンバランスの乱れ
- 刺激が強い食べ物
- ビタミンB不足
このようにニキビは身体から皮脂を出しやすくしてしまう行為や生活習慣の乱れなどが原因となりますので、
先ほどの『マラセチア毛包炎』の原因と同じようにも見えます。
しかし、マラセチア毛包炎は『マラセチア菌』という真菌(カビ)の異常繁殖によって引き起こされる毛穴の炎症ですが、
ニキビは、『アクネ菌』と呼ばれる細菌で、大きさも構造も真菌とは異なるものが原因になっています。
つまり、元々の原因の菌が全く違うというわけです。
「ニキビ」はご存知の通り10代の皮脂分泌が盛んなときに発生しやすくなる症状ですが、
「マラセチア毛包炎」は、男女を問わず10代の若年層から中年層まで幅広い年齢層で発症します。
二つとも毛穴で菌が炎症を起こす症状で赤いブツブツやかゆみがでますが、
マラセチア毛包炎は赤いブツブツの中に芯は無く、ニキビのように大きくなったり、ピリリとした痛みまでは出にくいことが特徴です。
【マラセチア毛包炎の治療法】
マラセチア毛包炎が発症した場合、自然治癒しにために、抗真菌薬を使用したり内服薬などで治療していくことになります。
この抗真菌薬は、水虫やインキンタムシなどの「真菌」に対して効果のあるものになりますので、
「アクネ菌」を原因とするニキビとは違い”ニキビ用の薬”を塗っても効果が出ないことになります。
ニキビかマラセチア毛包炎なのかは素人判断では難しい場合があります。
原因が似ているため両方が併発している場合もあります。
なので自己判断で「マラセチア毛包炎」と断定することは難しいので、悪化する前にまずは皮膚科に行かれ、ちゃんと診断してもらうことをオススメしています。
お薬をもらうとほとんどの方が良くなるようですが完治するには1~3ヶ月ぐらいかかることが多いようです。
そしてお薬を塗っていても、原因となる食生活や生活習慣、正しいヘアケアなどを見直さないとずっと長引いて治らないことになります。
ぜひ酷くなる前に対策と治療をするようもちろんにしてくださいね!
ではでは。
こちらの記事もおススメです★
あっくん★
最新記事 by あっくん★ (全て見る)
- 広島でノンジアミン「NODIAカラーセミナー」を開催したよ! - 2024年11月21日
- YouTubeチャンネル「美容師あっくんのヘアケアちゃんねる」始まりました! - 2024年11月11日
- 大阪発のWEBメディア「オオサカジン」で紹介していただきました! - 2024年11月4日