2021年、大阪府寝屋川市に美容室「hair's LOG(ヘアーズ ログ)』を独立オープンさせていただきました!

『ヘアカラーと交差反応』ジアミンアレルギーの方はこんな物質にも注意が必要!

 

どーもー!

髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。

 

今までヘアカラーをしたことがないのに最初からかぶれをおこしてしまったり、

ヘアカラー以外の物質にもアレルギー反応を起こすようになってしまったりするというケースがあります。

なぜそのようなことが起こるのでしょうか?

今回はアレルギー反応の仕組みと共にヘアカラーが原因で起こるアレルギーについて書いていきたいと思います。

 

〔もくじ〕

ヘアカラーにおけるアレルギーの原因

ヘアカラーにおける1番のアレルギーの原因と考えられるのは「酸化染料(ジアミン)」です。

 

酸化染料」とは染料そのもの自体には色がついておらず、1剤に含まれるアルカリ剤と2剤の過酸化水素が反応して酸素を発生し、その酸素によって発色するものをいいます。

しかし、その酸化染料の中でも「ジアミン」と呼ばれる『パラフェニレンジアミン』が最もアレルギーを引き起こす可能性が高いと言われています。

『パラフェニレンジアミン』は黒褐色に発色する染料で、日本人の様な黒〜ブラウンの髪色にはその使い勝手の良さもあり、酸化染毛剤にはよほど明るめの色以外は必ず使われています。

 

「アレルギー」とは原因物質(アレルゲン)が触れたり、体内に入ったときに、体が間違って危険と判断し抗体を作ってしまうことで発症する間違った自己免疫システムです。

なので、初めて原因物質に触れたとには起こらず、2度目の接触以降に発症することになります。

 

 

しかし!

初めてのヘアカラーでもアレルギー症状が出てしまうことがあります!

または、ヘアカラーを使用してアレルギー症状が出る方が、ヘアカラーとは”全く異なる物質”にアレルギー反応を示してしまうことがあります。

 

それが『交差(叉)反応』と呼ばれるものです。

 

アレルギーの『交差反応』とは

 ・交差(叉)反応

身体の中にアレルギーを引き起すアレルゲンが侵入してアレルギーを発症した時、
免疫反応によって抗体が作られ、抗体が特定のアレルゲンを認識します。

特定のアレルゲンと構造式の類似したアレルゲンが身体の中に侵入すると、
抗体は類似しているアレルゲンを識別できず、
同じものと認識してアレルギーを発症させてしまう反応を交差反応と言います。 

 

例えば、

イネ科植物の花粉なども含まれる抗原の特徴がきわめて似ているために、1種類の花粉のみに感作されていても、同種のイネ科の花粉にもアレルギー反応を起こします。

ゴム手袋などでかぶれをおこすラテックスアレルギーをお持ちの方はリンゴや桃などバラ科の果物を食べると痒みや痺れなどを感じたり、

花粉症になると、それに関わる植物や食物などにも注意が必要です。

 

その他、植物の漆でかぶれる人は、マンゴーでもかぶれ、マンゴーアレルギーになったり、

マンゴーアレルギーの人は、ピスタチオやギンナンでもかぶれることがあったり、

納豆のネバネバとクラゲの毒が似ていたりと、その交差性は様々です。

 

そして、その様な『交差反応』がヘアカラーでも起こりうるのです。

 

 

ヘアカラーでの交差反応

 

この交差反応により、

初めてのヘアカラーや、これまでのカラーによるアレルギー反応から、ヘアカラーとは全く異なる製品、ジアミンに似た染料などにアレルギー反応を示してしまうことがあります!

これは、ヘアカラーの主な原因成分である酸化染料と、異なる製品のかぶれの原因成分との化学構造が似ているために、互いにアレルギー反応を示してしまうことによるものです。

ヘアカラーでのアレルギーの原因は「パラフェニレンジアミン」であることが多いと書きましたが、

これに似た成分の酸化染毛料には、

  • パラトルエンジアミン
  • ニトロパラフェニレンジアミン
  • パラニトロオルトフェニレンジアミン
  • パラメトキシメタフェニレンジアミン

など、俗にいう「ジアミン系」染毛料があり、同様の危険性があります。

 

それに加え、ジアミン系と同じ様に酸化染料に含まれることが多い染料に、

  • パラアミノフェノール
  • メタアミノフェノール
  • パラメチルアミノフェノール

などの「フェノール系」があります。

 

この「ジアミン系」「フェノール系」は化学構造が似ていることから、すべてを合わせて「ジアミン系」と呼ぶこともあります。

これらはすべて「アミン」「アミノ」という単語が入るため、「芳香族アミン」と呼ばれ、化学構造が非常に似ているのです。

 

そのため、一度これらのどれかでアレルギーを発症した場合、交差反応が起こる可能性があり、

酸化染料を使用するヘアカラーすべての使用は危険性を伴います。

ジアミン0と書いてあるノンジアミンカラーの商材にもフェノール系の染料が入っているものもありますので、確かにジアミンは入っていなくとも、交差反応によりジアミンアレルギーの方にとっては必ずしも安全だと言えませんので注意が必要です。

 

 

ジアミンが『交差反応』を示す物質

 

ヘアカラーの主な原因成分である酸化染料と、異なる製品のかぶれの原因成分との化学構造が似ている場合に、互いにアレルギー反応(交差反応)を示してしまうことがあります。

 

ヘアカラーの酸化染料(パラフェニレンジアミンなど)と交差反応を示してしまう物質には、

 

  • 衣類や皮製品などの染色に使用される染料、
  • 歯科医が使用する麻酔(ベンゾカイン)、
  • エスカレーターやタイヤのゴムなどに使われる劣化防止剤
  • 日焼け止めのクリーム(紫外線吸収剤)
  • 防腐剤のパラベン
  • 化粧品に使用されるタール色素(赤色225)

などがあると言われています。

 

つまり、ヘアカラーのジアミン系の色素でかぶれてしまった方は、

交差反応という反応の仕方で、日焼け止めクリームなどでもかぶれる可能性があったり、

また逆に、紫外線対策として肌に日焼け止めクリームをたっぷり塗布しているうちに、日焼け止めに対してかぶれるようになってしまうと、

その後、ヘアカラーをするときにカブれることになってしまう可能性があるということです。

さらにそこから、防腐剤のパラベンが入っている化粧品を使ってもカブレるようになってしまったりと、様々な原因物質に反応しやすい体質になってしまうことも考えられます。

 

引用: https://ameblo.jp/masanori-otwo/image-12224656030-13811125225.html

 

あとは歯医者さんで麻酔した後すぐにヘアカラーするのを避けたり、

ジアミンアレルギーの方は麻酔に”ベンゾカイン”が使われていないのかチェックしておく方がいいでしょう。

 

 

まとめ

 

このように『交差反応』という性質により、

一度でもジアミンアレルギーを発症すると他のものにもアレルギー反応が出てしまう可能性があります。

逆に、これらのもので抗体が溜まっていると、ヘアカラーを一度しただけで発症してしまうこともあるのです。

 

大人になってアレルギーを発症した場合、残念ながらアレルギーが完治することはほとんどないといわれています。

しかも、アレルギー性接触皮膚炎の場合、我慢しながら使用していると症状がどんどん重くなることが多く、

最初はかゆみだけだったのに、それ以降は呼吸困難やアナフィラキシーショックを起こすことになってしまうこともあります。

なので、たとえ初めてヘアカラーをお使いになられるときでも、必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)を実施するようにしてください。

 

そしてすでにアレルギーのある方はそれに対する交差反応を起こしやすい物質が無いのか調べておく方がいいでしょう。

 

 

ではでは。

 

 

 

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大阪 寝屋川市 香里園駅 徒歩3分「hair's LOG(ヘアーズ ログ)のオーナーあっくんこと小野敦之(オノアツシ)です! ヘアケア・ヘアスタイル・美容に関わる正しくて為になる情報を楽しく発信しています。 特に髪の毛の傷みや、ヘアカラーにおけるアレルギーやかゆみなどの知識・経験においては同業者や美容メーカーからも厚い信頼をいただいき、ノンジアミンカラー「NODIA(ノジア)」をプロデュース。全国でセミナー開催し好評を得る。

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