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髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。
大阪の寝屋川市で「hair’s LOG(ヘアーズ ログ)」という美容室をやっています。
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また最近「縮毛矯正が癌の原因になる」という恐ろしいニュースがネットやSNSからいくつか流れてきました。
これまでにも何度か流れてきてるし、こちらのブログでも取り扱った話題であるのでスルーするつもりでしたが、
そのまま読んでしまうと勘違いされるお客様も多いと思いますので少し解説しておきたいと思います。
《以前の記事》
〔もくじ〕
縮毛矯正が癌の原因になることが新たな研究で明らかに
なめらかなストレートヘアは、ある種の理想の一つであり、サロンでの施術やホームケア製品に多くのお金を費やしてきた人も少なくないかもしれない。
ところが、ある新しい研究(人種や民族の異なる33,000人以上のアメリカ人女性を10年以上にわたって追跡調査した大規模なもの)によると、化学的な縮毛矯正を頻繁に行う女性は、それらを行わない人と比較して、子宮癌のリスクが2倍以上であることが判明したという。
👆といった内容で、『縮毛矯正』をされている方にとって恐ろしい事が書かれています。
こちらをアメリカと日本のストレートの事情や成分などの違いを知らずに、そのまま同じ様にして読んでしまうととても怖い事が書かれていますが、
まずここで話題にあげられている縮毛矯正は日本の縮毛矯正とは全く別物と思っていただいて大丈夫です!
アメリカと日本では縮毛矯正の定義がかなり違う?
上に載せた記事をさらに読んでみると、
また、ストレートヘアのためのケア製品にも、問題のある化学物質が含まれている可能性があると話すのは、グッドハウスキーピング研究所で美容・健康 & サステナビリティラボのエグゼクティブディレクターを務めるビルヌール・アラル博士。
「リラクサーは、髪の毛のSS結合を破壊するために、アルカリ性の水酸化ナトリウムを含むと考えられます」。
また、特にケラチン入りのムージングトリートメントには、発がん性物質のホルムアルデヒド(またはヘアアイロンなどで加熱するとホルムアルデヒドに変化する化学物質)が含まれていることが知られており、そのガスを顧客やスタイリストが吸い込むこともある。
「ホルムアルデヒドは製品から揮発するため、髪のお手入れ中に目や粘膜から体内に入る可能性があります」とアラル氏。
この様に書かれています。
「リラクサーは、髪の毛のSS結合を破壊するために、アルカリ性の水酸化ナトリウムを含むと考えられます」。
まず「リラクサー」というあまり聞き慣れない言葉ですが、これは縮毛矯正の様な真っ直ぐ綺麗なストレートを作る技術ではなく、くせ毛を穏やかに伸ばす技法のメニューの事を呼んだりしてます。
ただし、このリラクサーというメニューに強アルカリである「水酸化ナトリウム」が配合されているという事ですが、
日本の縮毛矯正および酸熱トリートメントなどに「水酸化ナトリウム」が配合される事はあまりありません。
そして水酸化ナトリウムはSS結合を破壊しないというか、(SS結合を切断するのは”還元剤”の役割)もし破壊するほどの量が配合されていたらそりゃ危険だわwという様な成分です。
発がん性物質を含むガスが発生する!?
そして、
また、特にケラチン入りのムージングトリートメントには、発がん性物質のホルムアルデヒド(またはヘアアイロンなどで加熱するとホルムアルデヒドに変化する化学物質)が含まれていることが知られており、そのガスを顧客やスタイリストが吸い込むこともある。
ここでケラチン入りのトリートメントて発癌性物質である「ホルムアルデヒド」が発生すると書かれていますが、
ここでハッキリ書いておきますが、
日本の縮毛矯正の薬剤に「ホルムアルデヒド」が発生する様な成分は含まれていません!!
これは日本の縮毛矯正とは全く違う技法、
「ブラジリアン・ブローアウト
「ブラジリアン・ストレート」
「ケラチン・トリートメント」
「ケラチン・ブローアウト」
などと呼ばれる技法の事を言っている可能性が高いです。
ブラジリアン・ブローアウト(ストレート)って?
「ブラジリアン・ブローアウト」は、日本語に訳すと「ブラジル風の髪質改善」。
ケラチントリートメントと呼ばれる種類のひとつです。 発祥はその名の通りブラジルですが、有名映画に出演していたハリウッド女優が行っていたことで全米で話題になりました。
やり方や効果としましては、通常のストレートパーマや縮毛矯正とも違います。
ブラジリアン・ブローアウトは、ケラチンを染み込ませることでキューティクルの凸凹を埋め、熱処理によってそれを留まらせます。
これによりダメージ補修がなされ、髪質を改善しながら髪の毛をストレートにできるという理由で、
ブラジリアン・ブローアウトは海外セレブたちの間で人気に火が付きました。
ただし、お値段はおよそ4万~20万とかなりお高め。
効果の持続に関しては、数週間〜といった具合で縮毛矯正の様に半永久的にというものではない様です。
ここまで読むと髪の毛の補修をしながらストレートに出来るという事でお金持ちなら良いんじゃないかと思いますが、このブラジリアン・ブローアウトには超有害な成分が含まれているのです。
ブラジリアン・ブローアウトの危険性
アメリカを中心に行われている髪質改善、ブラジリアン・ブローアウト。そこに含まれる超有害な物質は、「ホルマリン」です。
ホルマリンは理科の授業などで聞いた事があるとは思いますが、生物の腐敗を阻止する働きがあります。
生物の細胞に浸透することで、分子中のアルデヒド基がタンパク質のアミノ基に結合し、タンパク質が凝固するためです。
同じく髪の毛もタンパク質でできているので、ホルマリンを使用することで傷みを防ぐことができると考えられたのです。
つまり、生物のタンパク質を固める作用を毛髪に応用したのが「ブラジリアン・ブローアウト」という事になるのですが、
このホルマリンが気化すると「ホルムアルデヒド」という発がん性物質になるのです!
これはブラジリアンブローアウトをされている美容室でも既にわかっている話で、
「ブラジリアン・ブローアウト」などでネット検索をかけていただくと・・・
この様に美容師もお客様もガスマスクを装着して施術する画像や動画などが見つかります!
もちろん日本のストレートメニューなどではこの様にガスマスクを装着するようなメニューはありませんし、禁止されています。
今回のニュースなども日本人が行なっている縮毛矯正や髪質改善などのメニューは違うものと思っていただいて大丈夫です!
まとめ
今回取り上げられている記事や、その元になる記事を読んでみても、
日本人が行なっている「縮毛矯正」に配合されている主成分
還元剤(チオグリコール酸アンモニウムなど)
などについては一切書かれていませんし、その他のアルカリ剤や過酸化水素についてもその危険性については特に書かれていません。
共通するのは薬剤を付けた後にヘアアイロンをするという工程くらいになります。
アメリカでは薬剤とヘアアイロンを使う工程を全て縮毛矯正扱いとなっているか、翻訳した人が間違えているのかわかりませんが、
日本で日本の薬剤で行う縮毛矯正の発がん性リスクについて特に怯えるほどの危険性はないかと思います。
ではでは。
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