どーもー!
髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。
現在、髪や頭皮に優しい毛染めをしたい、傷んだ髪をどうにかしたい、癖毛のおさまりをよくしたい、ジアミンアレルギーがある、自然なものを使いたい、、、
などといった方にむけて
お店では『天然ヘナ』をさせてもらっているのですが、
ヘナを”毛染め“としてみるとあまり優れたものではありません。
- 染まりが悪い
- オレンジ色にしか染まらない
- 明るくできない
- 時間がかかる
- 独特の香りがある
などデメリットがたくさんです。
ヘナはオレンジ色の色素をもっているただ草ですので、髪の毛に色素を浸透しやすくするような力は持っていません。
通常のアルカリカラーであれば色素を髪の毛に浸透させやすくするために「アルカリ剤」と呼ばれるものが配合されています。
健康な髪の毛は弱酸性のため、弱酸性の状態が1番強固となり、髪の毛の表面にあるキューティクルがしっかりと閉じられています。
アルカリカラーは「アルカリ剤」を配合することで髪の毛をアルカリ性に傾け、キューティクルを立ち上がらせることにより染料の浸透をよくしているのです。
今回の実験は、
じゃあ天然のヘナにも「アルカリ剤」を混ぜたら染まりが良くなるのかも?!
という興味本位の実験になります。
〔もくじ〕
天然ヘナにアルカリ剤を混ぜて白髪がよく染まるか試してみた!
まず用意したのは白髪ウイッグ
こちらを3本の毛束に分けまして、
左から、
②天然ヘナ+アルカリ剤5%
③天然ヘナ+アルカリ剤10%
で試してみました。
ph11.5 アルカリ度19.7 モノエタノールアミン
かなり強めのアルカリ剤となります。
こちらアルカリ剤入れた後に混ぜて、
変化があるのか5分くらい放置してみました。
ヘナの色は変わってませんけど、アルカリ剤多い方がテカテカしてます。
それでは、この3種類を毛束に塗っていきましょう!
アルカリ剤を混ぜた方がヘナのペーストが柔らかくなめらかに塗布はしやすかったです。
しかし!
アルカリ剤を混ぜた方はアルカリ剤の臭いとヘナの臭いが混ざり合い、嫌なケミカル臭になりました。
毛束にたっぷりした後、
ラップをして時間を置きます。
1時間ほど置きました。
ラップを外して、
これが流す直前です。
ヘナ自体の色には時間がたっても特に変化はないように見えます。
この後、しっかり流して、
ドライヤーで乾かしました!
仕上がり
おっ!?
まさかの、、
なんと!?アルカリ剤を多く入れた方が染まりが悪くなっています!!
①と②は微妙な感じですが、③は明らかに黄色っぽくなりました。
白髪への”染まり”という意味では、なかなか判断が難しいところですが、
オレンジ味が飛んで黄色っぽくなってしまっているので、ぱっと見た感じ、
濃く染まったと見えるのは①のヘナ単品です。
天然ヘナにアルカリ剤を混ぜてアルカリ性に傾けると、オレンジ色の色素が壊れてしまうことがわかりました!
ヘナペーストの色は変わってないのに不思議ですねぇ。
実験結果 まとめ
ヘナもカラー剤と同じ様にアルカリ性にすると染まりが良くなるのか?!という実験でしたが、
染まりが良くなるどころか、ヘナの色素が壊れてしまうし、変な臭いになるし、あまりメリットはありませんでした。
もちろん、お湯をアルカリ水にしたりとかアルカリ剤の種類やpH・アルカリ度、髪の毛の状態によっても細かく変わるかもしれませんので、
今回の実験だけで全てを判断するのは早いかもしれませんが、、、
天然ヘナでしっかりと染めたいなら、アルカリ剤混ぜるより、一晩寝かせる方が効果的だと思います。
皆さんももし実験したらぜひこっそり教えてください。
ではでは。
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あっくん★
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世間ではケミカルヘナという、ヘナに化学染料が混ぜられたものが出回っていることがあります。
“色が選べる””早く染まる””しっかり染まる”
こんなフレーズが書いてあるヘナは『天然のヘナ』ではなくケミカルヘナとなり、
染まることを優先させたために、ヘナの良さである、髪や頭皮に優しい、アレルギーが起こりにくいなどといったメリットが消されたヘナなります。
なので今回の実験も”染料”ではありませんが「アルカリ剤」を入れてしまえば、それはもう”天然ヘナ”と呼べるものでは無くなりますのでご注意を。