どーも!
髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。
これまでに「ヘナ」については色々と書いてきましたが、
ヘナを白髪染めとして考えると染まりは悪いですし、トリートメントとして考えると状態によってはきしんでしまうなどのデメリットもありました。
しかし、そのデメリットを少し穏やかにする『熟成へナ』というものがありますので今回は詳しく書いていきたいと思います。
〔もくじ〕
『熟成ヘナ』とは?
一時期、「熟成肉」などがブームになったりと、「熟成」という言葉がつくとなんだか美味しそうに感じますよね(笑)
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/03/59474E89-B1F9-48F2-BFE9-AD053C18E190-450x300.jpeg?resize=450%2C300&ssl=1)
「熟成肉」は低温で一定期間貯蔵させることによりアミノ酸が増え、旨味がアップするのですが、
『熟成ヘナ』もヘナを一定期間時間を置くことによりヘナの成分を活性化させることができるのです。
つまり『熟成ヘナ』にすると、
- 短時間でよく染まるようになる
- 染めた後の髪のしっとり感アップ
などの効果をアップを期待することができるのです!
それでは実際にどのような方法でヘナを熟成させるのか実験していきましょう。
『熟成へナ』の作り方
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/03/93683CB2-76C4-4A1C-92FA-780A5F8B8DCA.jpeg?resize=379%2C338&ssl=1)
まず『熟成ヘナ』の作り方としては、
天然100%ヘナを使用してください。
粉末状の天然100%ヘナに通常通りぬるめのお湯を入れてしっかりと混ぜます。(通常は3倍程度ですが気持ちお湯少なめでも大丈夫です)
そうするとこんな感じになります。
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/03/536BAE3E-FDD6-4158-ABC4-41FDA8422DF2.jpeg?resize=380%2C381&ssl=1)
お湯と混ぜることによりペースト状になり色は乾燥してた状態とあまり変わらない緑っぽい色です。
このままラップをして一晩(時間が無ければ数時間)置いておきます。
・・・
・・・
で、
熟成ヘナの完成です!笑
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/03/1D4E55CC-2CAE-4F6E-8E29-6435EC980379.jpeg?resize=379%2C400&ssl=1)
色は茶色っぽくかなり変化しています!
写真ではわかりにくいかもしれませんが、混ぜた直前と比べると粉っぽさがなくなり、柔らかくまろやかな質感に変化しています。
(混ぜる時のお湯を少し少なめにしたらよいとは、このように通常より柔らかくなるためです)
このまろやかな状態はヘナが持っている色素と脂質がしっかりとにじみ出ている状態になります。
このようなまさに”熟成された状態“になると先に書いたような、
- 色素の定着がアップ
- 仕上がりがしっとりとして質感アップ
という嬉しい効果があります♪
オレンジの色素「ナフトキノン」とは
さらに、
近付いてよく見てみると・・・
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/03/BE824E39-8F4C-4F13-A95B-1FFC9C2620C7.jpeg?resize=379%2C396&ssl=1)
青の矢印をひいたところに、オレンジ色の液がにじみ出ています。
これは『ナフトキノン』と呼ばれ、ヘナの色素である「ローソン」の一部です。
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/03/88316344-15C0-41BA-BAAB-6DB8A1548C27-450x304.jpeg?resize=450%2C304&ssl=1)
緑色の植物であるヘナが髪に付くとオレンジ色に染まるのは不思議ですが、
実はあのオレンジ色はこの『ナフトキノン』によるものだということですね!
しかもこの『ナフトキノン』には、
ホルモンバランスを整える効果があり、男性ホルモンを抑制し、抜け毛の原因である5αリラクターゼの抑制という効果があり、薄毛対策としての頭皮ケアが期待出来ると言われています。
このような嬉しい効果のある『熟成ヘナ』ですが、先にも書いたように、
天然100%のヘナでしかできません!
ヘナのオレンジ味を緩和させるためによく使われる「インディゴ」は混ぜた直後から発色が始まるので、混ぜて長時間置いておくことはできませんので注意が必要です!
他の天然100%ヘナと名乗っているものでも、中には余計な草や化学染料が混ぜられているものもあります。そういったものでは同じような効果が出る保証は致しません。
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2017/07/IMG_9134.jpg?resize=150%2C150&ssl=1)
と思った方、
大丈夫です!
実にシンプルな方法でこの件は解決できますので♪
そしてトリートメント目的でヘナを使用されている方にも熟成ヘナはオススメです。
今まで以上にしっとりとした質感を得られるかもしれません♪
熟成ヘナ まとめ
やはり白髪染めとしてヘナを使うときに、
「もう少し色が入ってくれたらな~」と思う時もあります。
天然のものなので色の調節ができませんし、染める方の髪質やその日の気温や湿度などにも影響をうけやすいです。
お客様にもその辺りはご理解してもらっての施術にはなるのですが、その中でいくつかの工夫もさせていただいています。
ヘナを一晩寝かせてから使用する『熟成ヘナ』もその中のひとつです。
これまでにヘナされている方にはこちらで用意してすでに使用させていただいてる場合もあります。興味のある方は一度ご確認くださいね♪
熟成ヘナをされた方の実例
それでは、実際に『熟成ヘナ』を体験されたお客様をご紹介していきたいと思います。
今回のお客様は白髪と髪のハリコシでお悩みのOさんです。
Oさんは、気になる白髪染めを繰り返し染めていることや年齢的なことで、
髪の傷みやハリコシが無くなってきたことを感じられておられました。
以前に僕が書いた『熟成ヘナ』のブログを読んでいただき、
ぜひしてみたいとおっしゃられたので今回、熟成ヘナに初体験です♪
ブログでみて気になった『熟成ヘナ』をしてみたい!
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/04/DBA9449F-054B-4109-8AF1-D24C4D765E29.jpeg?resize=379%2C555&ssl=1)
ということで、
まずはBefore、
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/04/84E07709-3F4C-4EA2-8012-A428D078E41D.jpeg?resize=380%2C506&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/04/940C632D-A47D-4BA8-BB03-CD9046D698B3.jpeg?resize=380%2C485&ssl=1)
ゴムで結んをでおられたのでゴム跡がついて、広がっている状態です。
全体的な毛量に関しては少なくないのですが、トップのボリュームが以前より減ってきていると感じられています。
クセもありますので、あまり梳いたりして量を減らすことはしたくないですが、全体的なボリュームが横に広がっていると、トップが余計につぶれて見えてしまいますので、
今回はヘナで髪全体の収まりをよくしてあげることでバランスを整えてあげましょう。
それでは、
施術スタート!
根元は低刺激でありながら白髪がしっかりと染まる低アルカリの白髪染めで染めていきまーす!
ペタペタ
ペタペタ
根元が塗り終わったら、毛先には前日からしっかり混ぜて寝かせておいた、
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/04/AA6C89BA-798E-4534-850E-A21D7A87C317.jpeg?resize=366%2C366&ssl=1)
『熟成ヘナ』を塗っていきましょう♪
ペタペタ
ペタペタ
で、その後しっかり時間を置いて~
シャンプーして、
炭酸スパで余計な汚れをしっかり落としつつ、マッサージによる頭皮の血行を促進して、
トリートメントして、
ばーっと乾かしたら、
はい!完成です♪
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/04/EE5629EC-D028-4DE0-B096-6DDA90428F37.jpeg?resize=380%2C533&ssl=1)
おおー!
広がっていた髪かキレイにまとまりましたー(≧∇≦)
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2018/04/4DCBDF28-836D-410A-B579-69995139F163.jpeg?resize=380%2C478&ssl=1)
髪の毛の横のひろがりが収まりましたので、トップのつぶれも少し目立ちにくくなり、全体的に頭が小さくなりましたね♪
根元のカラー以外は、
熟成ヘナになりますが、ヘナにインディゴの青を少しブレンドしているのでオレンジっぽくなり過ぎず自然なブラウンに落ち着きました。
質感に関して熟成させたとはいえ、ヘナはヘナなので劇的な違いはないかもしれませんが、ヘナの色素や脂質がしっかりにじみでていますので、
塗布の時から少しまろやかになっているのを感じれますし、
ダメージしている部分の穴埋め効果も上がっているために収まりがよくなっています。
![](https://i0.wp.com/blog-imgs-93.fc2.com/a/t/u/atussy0906/fc2blog_201604220625255e4.jpg?w=728)
またお家で洗った後の質感や手触りなどの感想も聞かせてくださいね♪
以上、熟成ヘナについて書かせていただきました。
ヘナについて気になる方はぜひお問い合わせください。
ではでは。
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あっくん★
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