どーもー!
髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。
これまでに髪や頭皮のお悩みを聞いておりますが、ご質問者様やお客様の中に、
「牽引性脱毛症」と「抜毛症」についてごちゃになってる方もおられましたので、今回その違いを説明していきたいと思います。
〔もくじ〕
同じ引っ張り癖でも全く違う?!牽引性脱毛症と抜毛症とは?
“牽引と抜毛”
一見同じ引っ張るという動作から起こる脱毛症になりますので勘違いしやすいところではありますが、
別の名称がつけられていることからわかる様に、実は原因となる理由がそれぞれ違っているのです。
牽引性脱毛症とは
牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)とは、
頭髪が継続して過度に引っ張られる事によって発生する脱毛症の一種になります。
ポニーテールやお団子ヘアなどの髪をまとめる髪型を長く続けることによって、前髪の生え際や分け目の髪が徐々に薄くなっていく脱毛症です。
脱毛症といっても年齢には関係がなく、小さなお子さんでも同じ髪型をずっと続けている場合に起こります。
髪の毛をピッタリ結ぶというのは、常に髪の毛が引っ張られている状態です。
そして強く束ねていると、頭皮にものすっごく負担がかかります。髪の長い方は重さもあるので動くたびに頭皮がひっぱられ負担がかかってしまいます。
つまり、このような髪の毛を引っ張るという行為を、
毎日、長時間、強い力で、同じ髪型をしていることでおこります。
なので『牽引性脱毛症』を改善するには、ヘアスタイルを変える事が有効です。
「会社や学校の規則で髪型が決められている」
「どうしても毎日髪の毛を結ぶ必要がある」
という場合には、
日によって、髪をしばる位置を変えたり、仕事や学校が終わったら、結んだりするのを外して髪や頭皮の負担を無くしてあげてください。
特に治療は必要なく、個人差はありますが一般的に髪型を変えることによって回復していきます。
ただし牽引が長期間だと回復不能になる場合もありますので早めの対策が必要です。
抜毛症(抜毛癖・トリコチロマニア)とは
抜毛症(ばつもうしょう)とは衝動制御障害(ICD)に分類される障害(性癖)の一種と言われています。
精神的衝動にかられ、頭髪、眉毛などの体毛を自分で引き抜いてしまうことで起こります。
別名トリコチロマニアとも呼ばれます。
髪の毛や体毛などの一部を無意識のうちに引き抜いてしまうのがこの症状の特徴で、癖になっめしまっていたり、その抜くことに快感を感じてしまっているケースも多いです。
なので単なる癖だと思っていたり、はじまりは無自覚のうちにやっている場合が多いので、実は本人は気がついていないという場合もあり、
だんだんエスカレートしてしまうとやめれなくなり、心の病気の一種という扱いになってしまいます。
こちらの抜毛症は正確には脱毛症とはいえないないのですが、
抜毛症の場合、子供に多く、最初のうちは抜け毛の原因が円形脱毛症など他の原因と見誤りやすかったり、
一般的な理美容師などにも認知や理解が少なく脱毛症として扱われるケースが多いです。
頭髪の一部の同じ様な箇所を指でつまんで抜くため、脱毛部分は不規則な形をしていることが多く、
髪自体を引っ張ったり、こすったりすることもあるために髪自体にダメージを受けている場合も多いです。
“抜く“という行為をやめれば脱毛箇所は治るのですが、
その行為自体が癖になっていたり、ストレス発散になっていたりと、無意識のうちに行っている場合が多いので、
やめたくてもやめれない、やめれたと思っていてもまた再発してしまった、というお悩みを多く聞きます。
こちらも長期間続くと、髪質の変化や新しい髪が生えてこなくなる可能性がありますので早めの対策が必要です。
どちらの脱毛症も長期間続けていると危険です
引用 http://www.kao.com/jp/haircare/thining_01.html
髪の毛には、毛周期と言われる”ヘアサイクル”があります。
「成長期」→「退行期」→「休止期」→→→「成長期」
と呼ばれる期間を繰り返しながら自然に生えたり、抜けたりのサイクルを繰り返しています。
『牽引性脱毛症』や『抜毛症』は、このサイクルとは別に、無理に毛根に引っ張る力が加わることになります。
その引っ張ることで髪の毛の固着力以上の強い力で引っ張られ、毛包が委縮してしまいます。
毛包が委縮してしまうと、毛を作る細胞の働きが止まります。
なので引っ張られている時間や抜いてしまう期間が長くなると、毛根や頭皮にダメージが積み重なり、毛髪サイクルも狂ってしまい、再び髪の毛が生えてこないようになってしまうのです。
多くの場合、髪の毛を引っ張ることをやめれば症状は改善します。ただし重症化してしまい毛根が傷ついてまった場合、その毛根からは丈夫で健康的な髪の毛が生えてくる可能性は低いかもしれません。
牽引性脱毛症や抜毛症にならないためには、髪の毛を引っ張らないこと、頭皮や毛根にダメージを与えないことが大切です。
まとめ
このように「牽引性脱毛症」は、同じヘアスタイルを続けていることで起こる髪の”引っ張り”により生え際や分け目部分が薄くなってしまつ脱毛症のことを言います。
そして「抜毛症」は自らの手で毛髪を抜いてしまう行為によって出来る脱毛箇所とその癖(行為)のことを言います。
同じ”引っ張る“という行為ではありますが、ヘアスタイルによるものと、自らの手で行なってしまう行為との違いだということをわってもらえたでしょうか?
ただし、どちらの症状も長期に渡り続けてしまうと毛髪のサイクルが乱れてしまい、細い髪の毛しか生えてこなくなったり、毛包、毛根が縮小し髪の毛自体が生えてこないことになってしまいます。
現在この2つの症状に心当たりのある方は、いろいろな問題があり、やめたくてもやめれないというケースが多いですが、
早くやめればやめるほど症状の完治は早くなりますし、髪が細くなったり癖が強くなったり、最悪生えてこなくなってしまうなどのリスクがありますので、将来の為にも早めに対策をされることをオススメします。
ではでは。
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