どーもー!
髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです♪
最近、『円形脱毛症』になられた方のお悩みをよく聞かせていただいています。
急に頭皮に出来てしまう円形脱毛症を見つけた時はびっくりしてしますよね。
一口に円形脱毛症と言っても人や症状によって、できる場所や数、大きさが違ったりします。
それには何か理由があるのでしょうか?
今回はそんな円形脱毛症の種類について解説していきたいと思います。
〔もくじ〕
円形脱毛症(えんけいだつもうしょう)とは
『円形脱毛症』とは頭髪の一部、または複数の箇所がおもに円形に脱毛する症状のことです。
円形脱毛症の疑いがある症状には、日常生活において急に抜け毛が増えたり、シャンプーの時に指に髪が絡みついて抜け落ちる、人に言われるまで全く気付いていなかったなどさまざまですが、
ある日突然なんの兆候もなく、普段では見られない頭部に円形・楕円形の10円玉くらいの丸く小さい脱毛が始まることです。
脱毛部分の大きさが10円玉くらいになって初めて見つけたり、家族や友人などから指摘されたり、自覚症状を感じることが多くなります。そのため「10円ハゲ」とも呼ばれています。
円形脱毛症のおもな症状
円形脱毛症の特徴は性別や年齢に関係なく、女性や子供など誰でも発症する可能性があります。
子供の場合には自分で髪の毛を抜いてしまう『抜毛症』である可能性もあるのでお子さんに確認してみましょう。
他には男性型の脱毛症である「AGA」などもありますが、一般的にAGAは頭頂部や髪の生え際から比較的ゆっくり(数年かけながら)と抜け毛が進行することに対し、
「円形脱毛症」は数日から数週間くらいの短期間に急速な勢いで脱毛します。(長期間続く場合もあります)さらに円形脱毛症は円形や楕円形に脱毛し、周囲との境目がはっきりと分かれているのが特徴です。
円形脱毛症の原因
一般的に円形脱毛症が出来ると原因は「ストレス」だと言われる事が多いですが、
最近の研究では「自己免疫疾患」が原因だと言われています。
自己免疫疾患とは、身体の免疫が異物と誤って自分の毛根を攻撃してしまい、そのために毛が抜けるというものです。
しかし、なぜ毛根を攻撃するようになるのかはわかってはいませんし、ストレスとの因果関係もまだまだわかっていません。
アレルギー体質や他の自己免疫疾患を患っている方もなりやすいと言われています。
このように円形脱毛症は人によって症例にさまざまなケースがあり、一概にこれといった原因などがハッキリしないのが特徴です。
まだまだ円形脱毛症の原因が完全に解明されているわけではないため、現在考えられているさまざまな要因を排除したり、薬や治療方法を試しながら治療や再発防止をすすめていく必要があります。
円形脱毛症の中にも様々種類があり、その種類によって脱毛する理由も異なると言われています。
円形脱毛症の種類とその出来る箇所とは?
10円ハゲとも言われる円形脱毛症は、必ずしも10円玉サイズというわけでもなく、出来る数も1つだけとは限りません。
それでは、円形脱毛症のできる場所や種類の違いとはいったいどんなものがあるでしようか?
円形脱毛症の種類
- 単発型脱毛症
- 多発型脱毛症
- 全頭脱毛症
- 汎発性脱毛症
- 蛇行性脱毛症
①『単発型』 円形脱毛症
単発型円形脱毛症は、円形、もしくは楕円形の脱毛が1ヶ所に起きます。
人によってはご自身で気付かない方もおられます。
気付きにくい理由は、範囲が少なく小さい為、 分かりづらく、いつの間にか治っているからです。
僕も実際にお客様の頭で見つけたとき、まだまだ小さめでありヘアスタイルに影響なければ、余計な心配を与えないためにあえて告げないこともあります。(カルテにはメモして次回以降の様子は必ずチェックします)
できる場所はマチマチですが、「後頭部」が多いため男性で短髪の方は気づいても、 髪の毛が長い女性は美容室などで発見することが多いと思います。
②『多発型』 円形脱毛症
2ヶ所以上に円形、もしくは楕円形の脱毛が起きる脱毛症を多発型円形脱毛症と呼ばれています。
多発型円形脱毛症は簡単に言うと、単発型円形脱毛症が繰り返し出来てしまうタイプです。
単発型円形脱毛症より、治りが遅く、治ってきたと思ってもまた出来てしまう 少し厄介な脱毛症です。
数か所出来る事から頭のどこに出来てもおかしくないですが、 できる場所は「耳の後ろ」に大きめのもが出来やすいです。
頭髪全体の25%未満は「軽症」
頭髪全体の25%以上は「重症」扱いとなります。
この症状にまで悪化した場合はすぐに医療機関に行かれることをオススメします。
③『全頭脱毛症』
全頭脱毛症は読んで字のごとく、「頭全体」の髪が抜けてしまう症状です。
いきなり朝起きたら、全部の髪が抜けてしまう!というわけでなく、こちらも最初は単発型円形脱毛症から始まります。
できる場所は後頭部の脱毛から始まり、耳の後ろも脱毛し、 それがだんだん広がって脱毛部分が繋がっていき、頭部の前の方まで広がりを続け、その結果、頭全体の脱毛へとなってしまいます。
出来る限り早めの対策が必要です。
④『汎発性脱毛症』(頭部~全身)
③の全頭脱毛症がさらに悪化し、髪の毛だけでなく全身の毛が 抜けてしまう脱毛症を汎発性(ばんぱつせい)脱毛症と言います。
円形脱毛症は頭部の病気だと思っていた方も多いと思いますが、
重症化すると全身の毛が抜ける怖い病気なのです。
汎発性脱毛症は円形脱毛症の中で一番重症とされる病気です。
『⑤蛇行性脱毛症』
後頭部、側頭部、生え際に帯状の脱毛が起きる症状を蛇行性円形脱毛症と呼ばれています。
脱毛斑の結合が細長く、後頭部から側頭部の生え際にそって蛇のように広がるタイプです。治療期間が複数年に渡る場合があります。
治りやすい・治りにくい円形脱毛症
この様に様々な症状がある円形脱毛症ですが、
できる場所や形、範囲や数によって治療期間にも違いが出てきます。
円形脱毛症ができる場所で1番多いのは「後頭部」、その次に「耳の後ろ」の箇所です。
しかし、人それぞれできる場所は違いますし、同じ方でも必ずしもいつも同じ場所だとも限りません。
単発型で、頭部に数か所、小さくキレイな丸で脱毛している場合は 回復しやすい状態だと言われますので、
小さめだと早ければ半年くらい、
少し大きく500円玉くらいの大きさでもキレイな丸であれば2年以内には回復しやすいです。
しかし多発型になっていて、耳の後ろに大きく脱毛している 箇所があれば、完全に元どおり回復するまでには長い道のりになる可能性があります。
円形脱毛症の治療方
円形脱毛症を必ず完治させれる様な治療法はまだ確立されていませんが、年齢や重症度に応じて治療方法を選択します。
まずは「飲み薬(内服薬)」と「塗り薬(外用剤)」から処方される場合が多いようです。
塩化カルプロニウム、ミノキシジルなどの血行促進効果のある有効成分が含まれた外用剤を使用したり
抗アレルギー剤として、抗ヒスタミン薬、セファランチンやアレグラ、エバステル、グリチルリチン、メチオニン、グリシン複合剤など内服薬を飲む方法です。
『ステロイド治療』
さらには炎症を抑えるためのステロイド剤の使用が治療の中心となる事が多いようです。
『ステロイド内服』・・・抗炎症効果のあるホルモン剤であるステロイドを内服する治療法。より早く発毛でき重症者には効果的とされています。
ただ副作用(気分の落ち込みやムーンフェイス、骨密度の低下)なとも起こる可能性があるとさらています。
『ステロイド注射』・・・脱毛斑に炎症や免疫機能を抑える効果のあるステロイドを患部に注射する治療法です。
全身投与より副作用も少なく効果的な方法としてガイドラインでも推奨されています(ただ脱毛が広範囲の場合には難しい)
さらには点滴で大量のステロイドを3日間投与する『点滴静注ステロイドパルス療法』などがあります。
数日の入院が必要なのと、脱毛している時には効果がありますが、抜けきってしまった状態にはあまり効果が見られないようです。
その他の治療法には、
人工的にかぶれを起こす薬剤を塗って発毛を促す「局所免疫療法」、
ドライアイスや液体窒素などを脱毛斑に当て発毛を促す「冷却療法」
紫外線を当てる「紫外線療法」
近赤外線を当てる「スーパーライザー療法」
などがあります。
さらなる治療法の詳細については医療機関に問い合わせるか、
に詳しく記載させれいますので日本皮膚科学会のウェブサイトを参照してください。
円形脱毛症の約半数は一時的な理由で自然に治癒する病気ではありますが、甲状腺などの病気が理由で脱毛症になっている 可能性もあります。
早期に治療すれば治る可能性は高まりますので、
「円形脱毛症になってしまった・・・泣」
と あまり悩み抱え込まずに、まずは医療機関を受診してみて下さい!
ヘアスタイルのお悩みは美容室へ
円形脱毛症が出来てしまったものの、軽症の単発型や多発型であれば、
ヘアスタイルを整えたり、簡単なヘアアレンジなどでカバーする事も可能です。
お店にはお二階を貸切状態にも出来ますので、脱毛症をお持ちの方でも安心して通っていただいております。
よくあるクリニックみたいにこちらからウィッグを勧めることもないのでご安心くださいww
ではでは。
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あっくん★
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脱毛する病気は円形脱毛症だけではありません。内科的疾患によって脱毛することもあるので、この中に思い当たるものがないかチェックしてみましょう。
これらが原因の脱毛は内科や心療内科を受診しましょう。