どーもー!
髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。
ヘアカラーを髪を染めた時に、
「頭皮がピリピリする」「頭皮が痒くなった」
なんて症状を経験した事はないでしょうか?
ヘアカラーは髪の毛を色を変えたり、明るく脱色する力を持っている為に、使用される方の頭皮の状態や体質によっては刺激が起こりうる薬品です。
そのヘアカラーを使用して起こる「かぶれ(接触性皮膚炎)」は大きく2種類にわかれます。
この2種類のかぶれは原因や対処法が違うために、間違った対策をしてしまうと、どんどん症状が悪化してしまう可能性もあります。
そのため今回はヘアカラーで起こる2種類のかぶれの違いの特徴やその対処法などについて詳しく説明していきたいと思います。
この記事を読んでわかること
- ヘアカラーで起こる2種類のかぶれの違い
- 接触性皮膚炎とアレルギー性皮膚炎の違い
- 接触性皮膚炎の原因と対処法
- アレルギー性皮膚炎の原因と対処法
〔もくじ〕
ヘアカラーで起こる2種類のかぶれの特徴と原因
ヘアカラーで起こるかぶれには「刺激性かぶれ」と「アレルギー性かぶれ」の2種類があります。
まずは、そもそも「かぶれ」「かぶれる」とはいったいどういう症状なのかというと、
「かぶれ」とは正式には『接触性皮膚炎』と呼ばれていて、字のごとく原因物質が肌に接触した時に起こる皮膚炎のことを言います。
その原因物質と肌の状態、体質により、
- 刺激物によるかぶれを「刺激性かぶれ」
- アレルギー性物質によるかぶれを「アレルギー性かぶれ」
と区別されています。
それぞれの「かぶれ(接触性皮膚炎)の特徴を説明していきます。
ヘアカラーで起こる刺激性かぶれとアレルギー性かぶれの違い
かぶれの原因を一言でいうと「身の回りのありとあらゆるものが原因物質」になってしまうといっても過言ではありません。
化粧品や金属類、植物などが原因でかぶれる方もいらっしゃいますし、
ヘアカラー以外にも私たちの身の回りには「かぶれ(接触皮膚炎)」を引き起こす可能性のある物質がたくさん潜んでいます。
ヘアカラー以外にも何かに触れたときにかぶれを起こしたという経験は皆さん少なからずあるのではないでしょうか、
①刺激性かぶれ(接触性皮膚炎)
刺激性の皮膚炎を引き起こす物質には、
台所や浴槽のパイプ洗浄に用いられる酸・アルカリ、などの強力な洗剤、毒性のある植物・昆虫、
こうした刺激性の強い物質に触れることで、かぶれなどの肌トラブルを生じる危険性があります。
ヘアカラーで起こる刺激性かぶれの原因は、
主にカラーに含まれる「アルカリ剤」と「過酸化水素」、もしくはその2つの反応(ブリーチ作用)によって皮膚の細胞や抹消神経を刺激し、一時的に赤くなったりヒリヒリすることです。
多量に、そして長く触れるほど症状も重くなります。
皮膚の強さにもよりますが、誰にでも起こりうる可能性があります。刺激を感じたらすぐ流してあげることで症状の悪化を防ぐことができます。
ヘアカラーであればすぐにピリピリ感じたり、わりとすぐに症状がでるのも特徴です。
②アレルギー性接触皮膚炎
アレルギー性接触皮膚炎の場合は、身の回りにある無数のものが原因物質となりえます。
クロム・ニッケル・コバルトなどの金属類、ウルシ・イチョウ・ラン・蕎麦・小麦などの植物、ゴム製品、防腐剤、香料などが、
アレルギーを引き起こす原因となっています。
「”刺激性”接触皮膚炎」は刺激性の強い物質が肌に触れると誰にでも起こりうるのに対して、
「”アレルギー性”接触皮膚炎」は、ほとんど人が触れてもどうと言うことがない物質でも、その特定の物質に対してアレルギーを持つ人だけに起こる、という違いがあります。
ヘアカラーで起こるアレルギー性かぶれの原因は、
主にカラー剤の1剤に含まれる「酸化染料(ジアミン染料)」にアレルギー反応を起こす方が多いです。
典型的には、ヘアカラーの6時間後~半日後くらいよりかゆみを感じ、その後にかゆみ・赤み・腫れ・ブツブツなどの皮膚炎症状が出始め、染毛の48時間後に最も症状がひどくなります。
この、後からアレルギー反応を起こす症状を「遅延型アレルギー」と呼んでいます。
アレルギー性かぶれの場合にはカラー剤をすぐに流したからといっても症状が治まるわけではありません。
このアレルギーが出てしまうとカラーを塗った頭皮だけでなく、顔全体が腫れたり、頭皮から滲出液(しんしゅつえき)が出たり、薬液等の接触していないところまで皮膚炎が拡大したりすることがあります。
さらに症状がひどい場合に「即時型アレルギー」と呼ばれる、
ヘアカラーを塗布してすぐに、頭皮がジンジンしてきたり、気持ちが悪くなる、息が苦しくなる、頭皮や顔が腫れてくるなど、その場で起こるアレルギー反応もあります。
ヘアカラーで起こる「アレルギー性皮膚炎」には、
- 「遅延型アレルギー」
- 「即時型アレルギー」
の2種類があります。
染めた後、頭皮が痒くなるという症状を我慢し続けていると、染めた直後から強いアレルギー反応を起こす様になる危険性もあるので注意が必要です。
ヘアカラーでかぶれるという方は、
- 刺激性かぶれによる反応
- アレルギー性かぶれによる反応
- 刺激性、アレルギー性、両方による反応
このどれかに当てはまる事になるでしょう。
アレルギーの症状が酷い場合には、顔が膨れ上がったり、頭皮から滲出液(しんしゅつえき)が出たり、薬液等の接触していないところまで皮膚炎が拡大し、最悪アナフィラキシーショックを起こし命の危険性を与えることがあります。
アレルギー反応とは
そもそも「アレルギー」とはどういうモノでしょうか?
私たちの体には、細菌・ウィルス・寄生虫などの感染性微生物や異物などから、身を守るための「免疫」という仕組みがそなわっています
ところが、この免疫のしくみが、食べ物や花粉など私たちの体に害を与えない物質に対しても「有害な物質だ!」と過剰に反応して、
本来は体を守るはずの反応が、自分自身を傷つけてしまうのが「アレルギー」です。
原因物質(アレルゲン)が身体に何度も侵入すると、ある時突然、免疫反応が過剰に起きるようになってしまう事がありますので、
今まで大丈夫だというものでも、突然アレルギーの原因になりえるので注意が必要です。
これまでに説明した様に、ヘアカラーで起こる”かぶれ”も、「刺激性」と「アレルギー性」のかぶれに分かれますので、
ヘアカラーでの刺激性かぶれ(接触皮膚炎)
「刺激性かぶれ」とは、刺激物質が皮膚に接触したときに、皮膚が刺激されて生じる皮膚炎のことです。
この時の炎症の程度は刺激の強さによります。
その時の体調や状況で、かぶれたりかぶれなかったりするのが刺激性かぶれの特徴です。
刺激物質が皮膚に接触したときに、皮膚の細胞(表皮細胞など)が刺激されて生じる皮膚炎のこと。
炎症の程度は刺激の強さによる。
主にカラーに含まれるアルカリ剤と過酸化水素、もしくはその2つの反応(ブリーチ作用)によって皮膚の細胞や抹消神経を刺激し、
一時的に赤くなったりヒリヒリすることです。
多量に、そして長く触れるほど症状も重くなります。
皮膚の強さにもよりますが誰にでも起こりうる可能性があります。
カラーであればすぐにピリピリ感じたり、わりとすぐに症状がでるのも特徴です。
刺激を感じたらすぐ流してあげることで症状の悪化を防ぐことができます。
ヘアカラーでのアレルギー性かぶれ(接触皮膚炎)
アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)に対する過剰な免疫反応により生じる皮膚炎。
すべての人に症状がでるわけではなく、特定の成分に対してアレルギーになった人だけに特異的に生じます。
特徴としては原因物質に触れる量や時間に関わらず反応が出ること、触れた場所以外でも発生します。
一度なったら治らない、と言われるのが「アレルギー性かぶれ」です。
アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)に対する過剰な免疫反応により生じる皮膚炎。
すべての人に症状がでるわけではなく、特定の成分に対してアレルギーになった人だけに特異的に生じる。
「刺激性接触皮膚炎」は原因となる物質に触れたあとすぐに症状がでますが、
「アレルギー性接触皮膚炎」は原因物質(アレルゲン)の接触から炎症が現れるまでに時間がかかることが多いです。
典型的には、ヘアカラーの6時間後~半日後くらいよりかゆみを感じ、その後にかゆみ・赤み・腫れ・ブツブツなどの皮膚炎症状が出始め、染毛の48時間後に最も症状がひどくなります。
特徴としては原因物質に触れる量や時間に関わらず反応が出ること、触れた場所以外でも発生します。
このアレルギーが出てしまうとカラーを塗った頭皮だけでなく、顔全体が腫れたり、頭皮から滲出液(しんしゅつえき)が出たり、薬液等の接触していないところまで皮膚炎が拡大したりすることがあります。
カラー剤をすぐに流したからといっても症状が治まるわけではありません。
この症状が出た時はすぐさま病院に行くようにしましょう。
ヘアカラーでのアレルギーの原因は?
ヘアカラーで起こるアレルギーは、ヘアカラーに含まれる成分が肌(頭皮)触れる事によるアレルギー反応が起こってしまいます。
その多くの原因物質はヘアカラーの1剤に含まれている「染料」が原因となっています。
ヘアカラーにはいったいどんな成分が含まれているのでしょうか?
ヘアカラーの仕組み
まず、いわゆるオシャレ染め、白髪染めなど、1剤2剤を使用の直前に混ぜて使用するタイプの「ヘアカラー(毛染め)」と呼ばれているものは、
『酸化染毛剤(さんかせんもうざい)』という種類の毛染めになります。
「酸化染毛剤」の1剤には、
- 「酸化染料」
- 「アルカリ剤」
が主成分として配合されています。
そして2剤の方には
- 「酸化剤(過酸化水素)」
が主成分として配合されています。
有効成分の酸化染料が毛髪中に浸透し、毛髪中で酸化して結びつくことで発色し、色を定着させます。
酸化染毛剤には染色と毛髪の色素であるメラニンを脱色する2つの働きをする作用があり、おしゃれ染めができるのもそのためです。
ヘアカラー(酸化染毛剤)とは、
1剤の「酸化染料」と「アルカリ剤」が含まれており、それに「過酸化水素」を含む2剤と呼ばれるものを混ぜることにより、
『発色』と『ブリーチ作用』が行われることにより髪の毛を様々な色に染めることができるのです。
酸化染料は過酸化水素と混ざる事により、「酸化重合」という化学反応が起こり、入った染料が毛髪内で重合する(大きくなる)事で染着しますので、2ヶ月程度の長い期間髪色を楽しむ事ができます。
しかし、この酸化染料にアレルギー反応を起こしやすい「ジアミン」という成分があります。
アレルギー反応とは
これまでのおさらいを含めまして、「アレルギー」とは、
体の「免疫反応」の仕組みとして、原因物質(アレルゲン)が体内に入ったり、肌に触れたりした時に、身体が異物だと判断し、原因物質をやっつけようとしてくれます。
しかし原因物質が身体に何度も侵入すると、ある時突然!免疫反応が過剰に起きるようになってしまう。
これを「アレルギー反応」といいます。
原因物質(アレルゲン)には地球上の様々なものがなりえますし、人によっても違いますが、なりやすい物質はあります。
今まで大丈夫だというものでも突然になりえるので注意が必要です。
美容室でいうと、
ヘアカラーやパーマの薬液やヘアケア製品などの成分が、
頭皮・髪の生え際・まぶた・額・耳の後ろ・首すじなどの直接接触したところや、洗髪時のすすぎ液が接触したところに、
かゆみ・赤み・腫れ・ブツブツなどの皮膚炎症が出ることです。
ただしこの皮膚炎症の出方として「刺激性のかぶれ」と「アレルギー反応によるかぶれ」の2つのパターンがあります。
アナフィラキシーショックと呼ばれ最悪の場合、命を落とす危険性もあります。
これまでに何度もヘアカラーを使用して問題なかった方でも、ある日突然に、かぶれてしまうことがあります。
アレルギーになるまでの時間は人それぞれなので何年にも渡って使用しているものが突然アレルギーの原因物質となることもありますし、一生出ずに終わる人もほとんどです。
(花粉症と一緒ですね)
それが美容室で1番問題になりやすいのがカラー剤に含まれる『ジアミン』と呼ばれる染料です。
パーマ剤ならシステアミンやラクトンチオール等の還元剤がアレルギーを起こしやすいと言われていますが、
化粧品の香料や防腐剤の中にもなりやすい物質はありますし、症状が出る方は何が原因か調べておく必要があります。
ご心配な方は使用する薬剤のパッチテストも行っておりますし(ヘアカラーにおきましては使用する方の義務になっております)、ジアミンの入っていないカラー剤などもありますのでご相談ください。
ではでは。
こちらの記事もおススメです★
あっくん★
最新記事 by あっくん★ (全て見る)
- 広島でノンジアミン「NODIAカラーセミナー」を開催したよ! - 2024年11月21日
- YouTubeチャンネル「美容師あっくんのヘアケアちゃんねる」始まりました! - 2024年11月11日
- 大阪発のWEBメディア「オオサカジン」で紹介していただきました! - 2024年11月4日
ヘアカラーでのアレルギーでお悩みの方に加えて、全国で理美容師向けのアレルギー・ノンジアミンカラーのセミナーも行っています。お気軽にお問い合わせ下さい。