どーもー!
大阪でジアミンアレルギー、ノンジアミンヘアカラーについて真剣に考える美容師あっくんです。
ジアミンアレルギーの顧客様をたくさん抱える僕のところに最近良く聞かれるのが、
「ジアミンアレルギーだけど、コロナワクチンを打ったらアレルギーが出ないか心配です」
というご質問です。
コロナワクチン接種による副反応やアレルギー症状、稀には重篤な症状や亡くなった方もいるなどという話を聞くと、
これまでヘアカラーでアレルギーの症状が出た方や、アレルギー体質の方にとって、
コロナワクチン接種後のアレルギー反応が出る可能性があるのか?打ってもいいのか?とても気になりますよね!
今回は僕なりに調べた事を書いていきたいと思います。
〔もくじ〕
ジアミンアレルギーの方はコロナワクチンを打たない方がいいの!?
先に僕なりの結論を伝えておきますと、
ジアミンアレルギーだからといってコロナワクチンを接種した後にアレルギー反応が起こる可能性は低いと思っています。
その理由などを詳しく解説していきます。
コロナワクチンとアレルギーの関係
これまでにコロナワクチンを接種後に強いアレルギー反応が出たというニュースなどを見た方もいらっしゃると思います。
コロナワクチンの接種が日本で始まる前にこんなブログも書いています。
アメリカでコロナワクチンを接種した27万人の内、6人に強いアレルギー症状が出たというニュースです。
この27万人に6人という数字はワクチン接種後のアレルギー反応としては特別には多くない数字の様ですが、
それから半年以上が過ぎ、日本での接種も進んでいますので、現在の情報と共にジアミンアレルギーとコロナワクチンの関係や危険性について調べてみたいと思います。
コロナワクチンを接種できない人、注意をしないといけない人
ワクチンを接種することができないのはどのような人ですか。
ワクチンを接種することができないのは下記の方ですので、ご自身が当てはまると思われる方は、かかりつけ医にご相談ください。
一般に、以下の方は、ワクチンを接種することができません。ご自身が当てはまると思われる方は、ワクチンを接種しても良いか、かかりつけ医にご相談ください。・明らかに発熱している方
・重い急性疾患にかかっている方
・ワクチンの成分に対し、アナフィラキシーなど重度の過敏症(※2)の既往歴のある方
・上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある方
厚生労働省のホームページによると、
コロナワクチンが接種出来ない方は、
- 明らかに発熱している方(37.5℃以上)
- 重い急性疾患にかかっている方
- ワクチンの成分に対し、アナフィラキシーなど重度の過敏症の既往歴のある方
という事になっております。
それに加えて、
- 過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
- 心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある方
- 過去に予防接種を受けて、接種後2日以内に発熱や全身性の発疹などのアレルギーが疑われる症状がでた方
- 過去にけいれんを起こしたことがある方
- ワクチンの成分に対して、アレルギーが起こるおそれがある方
という方は注意が必要となっており、予診票に記載した上で予診を受ける必要があります。
その中で、1番アレルギーをお持ちの方が気になるところは、
「ワクチンの成分に対して、アレルギーが起こるおそれがある方」
という文面のところに自分は当てはまるのか?というところだと思います。
新型コロナのワクチン、アレルギーあったら打てない? 花粉症や食物アレルギーがある場合は?
例えば食物アレルギーは、全年齢を通して1~2%程度のひとが持つと考えられていますし、
成人の約半数近くが花粉症だとも言われています。
単純にアレルギーがあるだけでワクチンが接種できないとなると、かなりの方が接種できなくなってしまいます。
しかし、コロナのワクチン接種における推奨は、“アレルギーの病気を持っている人が打てない”にはなっていません。
あくまで「ワクチンの成分に対してアレルギーが起こるおそれのある方」となっております。
コロナのワクチンに含まれる成分で、アレルギーを起こしやすいものは?
これは当初から言われている事ですが、ワクチンに含まれている『ポリエチレングリコール』が、アナフィラキシーの原因のひとつとして推測されています。
つまり、
過去に新型コロナのワクチン接種でアナフィラキシーを起こした方、
そして「ポリエチレングリコール」や「ポリソルベート」にアレルギーがある方、
はワクチン接種が出来ませんが、それ以外のアレルギーの方は接種可能と考えられているということです。
新型コロナウイルスワクチンはmRNA(遺伝子情報の設計図)を利用したワクチンであることは聞いたことがあると思います。
このmRNAには、すぐに分解されて消えてしまうという欠点があります。
そこで、消えないための方法を色々と考えた末で、「ポリエチレングリコール」でおおってしまう方法ができたようです。
なお、ポリエチレングリコールは本来、安全性の高い成分であり、さまざまな医薬品や化粧品にも含まれる成分です。
化粧品に配合される場合は、
「PEG-⚪︎⚪︎(数値)」などと表示されており、
- 水に不溶の物質を分散させる乳化補助剤・分散剤
- 増粘剤
- 吸湿性による保湿作用
などの目的で、スキンケア化粧品、洗浄製品、ボディ ハンドケア製品、ヘアケア製品などに使用されている成分です。
ポリエチレングリコールはとても安全性が高いのですが、どんなに安全性が高いといっても、100%アレルギーを起こさないということではありません。
ポリエチレングリコールに対するアレルギーは過去にその成分が含まれているものをものを体の中に摂取して感作されている(体の中に抗体ができている)と発症する可能性があります。
その為過去にポリエチレングリコールでアナフィラキシー(重症のアレルギー反応)を起こした方は新型コロナワクチン接種は受けられません。
新型コロナワクチンに対するアナフィラキシーは、女性が多いという報告があります。皮膚にポリエチレングリコールが含まれる化粧品を使うことが多いため、感作されて体の中に抗体ができているのかもしれないという推測もあるようです。
アレルギーの交差反応について
アレルギーの特徴として、類似した物質に対してもアレルギー反応を示すことを「交差反応」といいます。
・交差(叉)反応
身体の中にアレルギーを引き起すアレルゲンが侵入してアレルギーを発症した時、
免疫反応によって抗体が作られ、抗体が特定のアレルゲンを認識します。特定のアレルゲンと構造式の類似したアレルゲンが身体の中に侵入すると、
抗体は類似しているアレルゲンを識別できず、
同じものと認識してアレルギーを発症させてしまう反応を交差反応と言います。
例えばゴム手袋などでかぶれをおこすラテックスアレルギーをお持ちの方はリンゴや桃などバラ科の果物を食べると痒みや痺れなどを感じたり、
植物の漆でかぶれる人は、マンゴーでもかぶれ、マンゴーアレルギーになったり、
マンゴーアレルギーの人は、ピスタチオやギンナンでもかぶれることがあったり、
納豆のネバネバとクラゲの毒が似ていたりと、その交差性は様々です。
ヘアカラーで起こる交差反応
ヘアカラーに含まれるパラフェニレンジアミン(ジアミンの代表的な成分)がアレルギーが起こりやすいと言われ、
パラフェニレンジアミンに対してアレルギーを示すことを一般的にジアミンアレルギーと呼んでいます。
そのパラフェニレンジアミンに対して、交差反応を起こしやすい成分として、
その他の酸化染料(ジアミン系・フェノール系)などがあり、
さらにはカラー剤と関係の無い、
- 衣類や皮製品などの染色に使用される染料、
- 歯科医が使用する麻酔(ベンゾカイン)、
- エスカレーターやタイヤのゴムなどに使われる劣化防止剤
- 日焼け止めのクリーム(紫外線吸収剤)
- 防腐剤のパラベン
- 化粧品に使用されるタール色素(赤色225)
などがあると言われています。
これらはパラフェニレンジアミンと類似している様な成分の為に、交差反応を示してしまうことがあります。
それでは、本題の、
ワクチン(ポリエチレングリコール)とジアミンは交差反応する可能性はある?!
という事ですが、
ポリエチレングリコールはこの様な形をしていまして、
パラフェニレンジアミンはこの様な形をしています。
これを見る限りあまり類似している様な形には見えません。
その為にジアミンアレルギーの方がコロナワクチンに含まれるポリエチレングリコールに交差を示す可能性は低いと思われます。
もちろんそれで100%大丈夫という事はありませんし、
ワクチンの中にもポリエチレングリコール以外の成分、
ヘアカラーにもパラフェニレンジアミン以外の成分が含まれますので、
ワクチン接種においてその他の成分に対してアレルギー反応や副反応を示す可能性はあります。
ただ、ジアミンとポリエチレングリコールだけの関係性においてはアレルギー反応を示すというのはかなり確率が低いと思います。
ちなみに、ここだけの話(でもないですけど笑)
通常のヘアカラー(ジアミン類を含む)にもポリエチレングリコールは配合されていたりします。
その為、ジアミンの配合されていないノンジアミンカラーであっても、商材によってはポリエチレングリコールが配合されていても全くおかしくはありません。
それくらいポリエチレングリコールという成分は化粧品や医薬部外品の成分として特別珍しいとか危険視されている様な成分では無いという事です。
そういったジアミンとコロナワクチンの関係性と、
これまでジアミンアレルギーおよびその他のアレルギーをお持ちの方が多い僕のお客様様の中で、
医療従事者や職域などで既にコロナワクチンを接種されたという方の中で、発熱や体調不良などの症状はお聞きしても、
アナフィラキシーなどのアレルギー反応を示したというお話は今のところ一度も聞いておりません。
僕が調べた限りではネット上にもそれらしき症状や関係性を書いているものも見つかりませんでした。(隠されているとか消されているとかの陰謀論はわかりませんけどもw)
そういった事を踏まえまして、
僕の個人的な意見としましては、
“ジアミンアレルギーだからといって”コロナワクチンを接種後にアナフィラキシーおよび強いアレルギー反応を示しやすいという事はほぼ無いと考えております。
このアレルギー反応の問題以外にも、コロナワクチン接種の数日後に亡くなったとか、重篤な症状が出るとか、強い副反応による後遺症など、
その他、様々な報告や意見が錯乱しております。
僕個人としましては、それぞれの思想や立場に環境や年齢などそれぞれ違いますので、
コロナワクチンの接種を勧めているわけでも否定しているわけでもありませんが、
現在お客様からご質問の多い、
「ジアミンアレルギーの方はコロナワクチン接種は危険ですか?」
というご質問があった場合には、
「あまり関係ないと思いますので大丈夫だと思います」とお伝えしております。
実際にワクチン接種を考えている方で、ジアミンアレルギーおよびその他のアレルギーをお持ちの方は、
かかりつけ医と相談の上で、ご自身で判断し接種をするのか考えてください。
要点まとめ
ここまでの要点をまとめますと、
コロナワクチンの接種をやめておいた方がいい人は、
①1回目のコロナのワクチンを接種してアナフィラキシーを起こした。
②アレルギーを起こしやすいと考えられている成分(ポリエチレングリコール)でアレルギーを起こしたことがある、
といった経験がある方は接種を控える必要性があります。
そのため、
アレルギーを持っている人が皆んなワクチン接種控えないといけないわけではありません。
ポリエチレングリコールは化粧品などにも配合される比較的安全な成分です。
そして、ポリエチレングリコールとジアミンはあまり関係性がないと思われます。
それでもアレルギー体質の方はワクチン接種後の副反応が起こりやすいとも言われていますので注意は必要です。
令和3年7月末の時点で、
日本では約8000万回のワクチン接種が行われていて、重いアレルギー反応(アナフィラキシー)が出た方は368人だそうです。
つまり、約25万人に1人、100万人に4人程度の割合になります。(2回接種なので少し違うかもしれませんが)
この数を多いのか低いのかどう思うのかは人それぞれだと思います。
そしてアナフィラキシーが起こらなくても、副反応として熱が出たり、身体がだるくなったり、
その他の症状や将来的にどういった副作用が見つかるかなどは現時点ではまだわかりません。
何度も申し上げていますが、最終的にはかかりつけ医や医療機関でご相談の上、
ご自身で判断していただけたらと思います。
ではでは。
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