どーもー!
髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。
新型コロナウイルスなどの感染症予防として、
「アルコール」による手指消毒が推奨されています。
現在も品薄状態で手に入れるのが難しかったり、高価な価格が付いていたりと手に入れるのが難しい状態であるのですが、
このアルコールによる手指消毒などが体質的に使用できない方もいらっしゃるのをご存知ですか?
〔もくじ〕
アルコール消毒ができない体質の方もいる!?
新型コロナウイルスの感染拡大で「アルコール消毒液」が多用され、
お店などの入店前に『必ずご使用ください』など張り紙が書かれているところも増えてきました。
ウイルス対策として、アルコールを使用することはもちろん効果的なのですが、
体質的にアルコールを苦手とする人たちが苦しんでいたり、手荒れに悩んでいるという実情があります。
新型コロナウイルス感染予防のための手洗いやアルコール消毒の励行で、手の荒れを感じる女性が7割超にのぼることが、化粧品大手マンダムの調査でわかった。手の皮脂などが落ちて乾燥するためとみられ、昨年より荒れていると答えた人も4割を超えた。
手指が荒れた状態だと誰でもエタノールはしみますし、かゆみを感じたりします。
さらに体質的にエタノールが合わない、過敏症やアレルギーをお持ちの方は発疹が出たり、重い場合には呼吸困難に陥る恐れもあります。
今回はそういったアルコール(エタノール)によって起こるトラブルについて書いていきたいと思います。
体質的にアルコールが使えない3つの症状とは
アルコール消毒液を使用して、赤くなったり、かゆくなったりと皮膚に異常が起こってしまう方に、
考えられる3つの症状があります。
①アルコールによる接触性皮膚炎
「接触性皮膚炎」とは、皮膚に接触した”刺激物質”が皮膚に触れることで炎症を起こす皮膚炎(かぶれ)のことです。
これは先にあげた手荒れで悩んでいる方に起こりやすい症状です。
肌が乾燥して、水分油分が少なくなっている場合や、傷口がある場合に刺激物質(アルコール)が触れると、刺激や痒みが起こります。
さらにアルコールの蒸発と共に肌の水分を持っていってしまいますので、さらに手が乾燥するという悪循環が起こってしまいます。
これはアルコールに強い弱いに関係なく、またアレルギーにも関係なく、誰にでも起こりうる症状です。
手荒れは辛いけども、ウイルス感染は怖いので痛いけども無理して使っている方も多いと思われます。
対処法としては必要以上のアルコール消毒は控えて、ハンドクリームなどでこまめな保湿などをしてあげる事が大切です。
そして、この「接触性皮膚炎」はヘアカラーをした時などにも起こります!
ヘアカラーを塗られている時に頭皮がピリピリすると感じられる場合は、ヘアカラーに含まれている”ブリーチ作用”により頭皮が刺激を受けている場合があります。
② アルコールアレルギー
「アルコールアレルギー」の方の場合は、アルコールがアレルゲン(アレルギー原因物質)となり、体内で過剰な免疫反応が起こり、さまざまな症状を引き起こします。
「お酒アレルギー」とも言われ、アルコールに触れるだけでなく、お酒を飲む事によりアレルギー反応を起こす方もいらっしゃいます。単純にお酒に弱い体質というわけではありません(それはこの後に)
アレルゲンの量に関係なく、少しでもアルコールに触れたら、じんましんや呼吸困難などが現れる可能性があります。
発赤やかゆみが出る軽度の皮膚炎から、
全身のじんましん、呼吸困難やアナフィラキシーショックといった重篤な症状が現れる可能性もあるので注意が必要です!
そのためアルコールアレルギーの方にはアルコールによる手指消毒を強制させてはいけません!
「ヘアマニキュア」にも多くアルコール成分が含まれていますので、アルコールアレルギーの方はご使用になる場合は気をつけましょう。
③『アルコール過敏症』の場合
「アルコール過敏症」は、アルコール不耐症とも言われ、いわゆるお酒が飲めない(弱い)体質のことをいいます
アルコールの分解に関わる酵素の活性が遺伝的に低いことが原因で、
アルコールを飲んだ場合に、顔や体の皮膚が赤く火照ったり、頭痛、動悸(どうき)、吐き気、嘔吐(おうと)などの症状が出る方がいらっしゃいます。
「アルコール過敏症」の人が、アルコールに触れると、
アルコールの分解過程でアルデヒドが皮膚にたまり、毛細血管を拡張させるため、赤みやかゆみの症状が出るようになります。
そのため消毒用アルコールに触れることでも、皮膚の発赤やかゆみが出現することがあります。
ただ、アルコール過敏症の人でも、お酒を飲むのはダメだけど、
皮膚に付くくらいでは症状が出ない方もいらっしゃいます。これは酵素の活性の程度によると考えられます。
「アレルギー」と「過敏症」は似ている為混同しやすいですが同じものではありません。
アルコール過敏症の場合は、アルコールに触れる量が多くなるほど症状が強くなります
アルコールに弱い方はヘアカラーが皮膚に付いた時に落とす「リムーバー」などに反応してしまう方もおられるので注意しましょう。
アレルギー過敏症に関しては自宅でできる簡易的な「パッチテスト方法」もありますので、確かめたい方はぜひやってみてください。
「ヘアカラー」でのパッチテストとは少しやり方が違いますので確認してみてください。
アルコールで手指消毒が出来ない方への対処法
アルコールで手指消毒を行なった際に、手がかゆくなる、かぶれる、赤くなるなどの症状が出る方は以上の①〜③のどれに当てはまるのか考えてみてください。
もし原因が不明であったり、症状がどんどん悪化していく様でしたら、早めに皮膚科を受診して治療を受けましょう。
しかし残念ながら、「アルコール過敏症」や「アルコールアレルギー」の症状を根本的に改善する治療法は今のところありません。
アルコール(エタノール)を含んだものに触れないことが1番です。
では、アルコール過敏症やアルコールアレルギーの人はウイルス対策の手指の消毒をどのようにすればよいのでしょうか?
界面活性剤による手洗いが有効的
現在エタノールに加えて、『界面活性剤』に新型コロナウイルスの感染力を失わせる効果があると発表されています。
市販されている製品の中からエタノールが含まれているもの避けて、
『界面活性剤』が含まれているハンドソープなどで、こまめに手洗いすればウイルスはちゃんと除去できます。
もし界面活性剤で洗いにくい場面であれば、
「次亜塩素酸水」を使用すれば刺激なども少なく、手指などにも安全に使用する事が出来ます。(ノロウイルスなどエタノールが効かないウイルスにも効果があります)
「次亜塩素酸水」は肌に安全でありながら殺菌力も強くとても優れた成分なのですが、
光に弱く、保存の効きにくい物質(すぐに効果が無くなりやすい)ですので、
保存方法や取り扱い、購入する商品などにも気をつけましょう。
効果の薄い商品に当たらないためには、
希釈して使用するタイプや、そのまま使えるタイプであれば、濃度や製造年月日がきちんと表示されているもの、遮光性の高い容器に入っているか確認してから購入される方が良いでしょう。
アルコール消毒のまとめ
現在の新型コロナウイルスをはじめ、様々なウイルスにアルコール(エタノール)による消毒は有効的なのですが、
それが使えない方もいらっしゃるという事を知っておいてください。
もしお店でアルコール消毒をしてもらうルールを定めている方も、
中に嫌がる方がいらっしゃいましたら、そういった理由かもしれませんので、無理強いさせる事なく、
ハンドソープでの手洗いを勧めたり、次亜塩素酸水など他の消毒方法をご提案してください。
アルコールでの手指消毒にこだわり過ぎて他のトラブルを引き起こさない様に気をつけてくださいね。
ではでは。
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