どーもー!
髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。
ヘアカラー中に含まれる『ジアミン』という成分がアレルギーを引き起こす原因となる・・・
最近テレビやメディアで取り上げられる事が増えてきましたので怖いと感じられている方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はジアミンアレルギーにならない様に、ジアミンをあまり使わずともヘアカラーをする方法についてお伝えしていきたいと思います。
今回のお客様はノンジアミンカラーのブログを見てメッセージをくださったEさんです。
〔もくじ〕
まだジアミンアレルギーではないけどノンジアミンカラーに切り替えたい
初めまして。
20代の頃から白髪があり、今は月1回くらいのペースで染めています。
まだジアミンアレルギーは出ていないと思うのですが、生まれつきアトピー体質で敏感肌なのでこれからずっと染めていくことを考えるとノンジアミンカラーに切り替えたいと思うようになりました。家で何度か白髪用カラートリーメントをしたら髪が真っ黒になり、栗色くらいの明るさは欲しいと思っています。
アレルギーは怖いけど、ある程度の明るさは欲しいという要望なのですが、一度そちらでカラーをお願いしたいと思っています。
今回カラーのご相談に来られたEさんは、
今はジアミンアレルギーではないけども、もともとアトピー体質だということと、
若い頃から白髪が多く、現在は月に一度毛染めをされているそうです。
そのため今は大丈夫でも、このままずっとジアミン入りのヘアカラーを続けていると、
いつかジアミンアレルギーが発症してしまったり、頭皮などに悪影響を与えてしまわないかと心配になり、「ノンジアミンカラー」にしていきたいというご希望でした。
こういった方は今増えてきていらっしゃいますし、やはり誰にでもアレルギーを発症する可能性はありますので僕としてもオススメです。
まずは Before
現在はレッドブラウン系で染められていたそうで、前回染められてから1か月ほど経っており、今は1cmほど伸びてきている状態です。
トップや顔まわりに白髪が少し多くあります。
1か月経つといつも少し明るくなってしまうこともお悩みだということで、
今回は毛先までしっかりと染めて、毎回のように毛先までカラーリングをしなくてもいいように状態にしていきたいと思います。
- 毛量 多め
- 硬め
- 癖あり
- 顔周りに白髪多め
- 根元からかなりセニングが入っている
ノンジアミンカラーに変える場合の注意点
ということでご希望通り「ノンジアミンカラー」でヘアカラーをしていきたいと思うのですが、
こういった”アレルギーでは無い“けども今後のことを考えられてノンジアミンカラーに移行されるお客様に正直にお伝えしていることがあります。
それは「ノンジアミンカラー」は今のところジアミン入りのヘアカラーと比ると色持ちは悪い、色の入りも悪いです!
なのでノンジアミンカラーは、パラフェニレンジアミン入りの酸化染料と比べると、白髪への染まりは薄くなりがち、色落ちも早く、ノンジアミンカラーの種類によっては色味も限定されてしまいます。
もちろん僕ら美容師も美容メーカーさんもなんとかこのデメリットが無くなるように日夜努力や工夫をしている次第になります。
そのままいきなりノンジアミンカラーに移行するのではなく、
その前にご提案とご確認させていただいている方法があります。
ジアミン濃度を減らすという考え方
アレルギーはアレルゲン(原因物質)の蓄積によって起こりますので、少しでもアレルギーを起こす可能性のあるものから接触回数や接触量を減らすことが大切です。
ヘアカラーであれば酸化染料に含まれる『パラフェニレンジアミン』が最もアレルギー性が高いと言われていますので、もちろん全く触れないことが理想的ですが、
前述の様にこの『パラフェニレンジアミン』はよく染まり、色落ちもしにくい優れた染料です。
アレルギーをまだ発症されていないのなら、完全に使用しないとまでいかなくても、使用量や頭皮に触れる量や時間を減らすことで、
うまくジアミンと付き合いながら、末長いヘアカラーを楽しむことが出来るかもしれません。
つまりジアミンを完全に絶たなくとも”ジアミン濃度を減らしてカラーリングする“という考え方です。
その方法を大まかに分類すると、
- ゼロタッチ塗布
- ノンジアミンの酸化染料
- ハイブリッドカラー
- ノンジアミンカラーのみ
となります。
順に詳しく書いていきます。
①ゼロタッチ塗布
このゼロタッチ塗布はカラー剤そのものの話ではなく、カラー剤を塗布するテクニックになります。
地肌に直接付けない特殊な塗り方で頭皮への負担を最低限に減らします。
もちろん人の技術なので完全に全く触れないということ難しいですし、シャンプーなどの際に必ず頭皮に触れてしまうことにはなりますが、
ベタベタと頭皮にもたっぷり塗る通常の塗り方に比べると刺激性やアレルギーリスクを何倍も減らすことができます。
ただし、根元ギリギリの染まりが若干だけ悪くなります。
②ノンジアミンの酸化染料
一般的に《酸化染料=ジアミン》ということになりますが、酸化染料全てがジアミンというわけではありません。
酸化染料の中の『パラフェニレンジアミン』という成分が最もアレルギー性が高いとされています。
そのパラフェニレンジアミンを配合しない酸化染料(アミノフェノール等)で使用して染めていく方法です。
酸化染料のため色持ちは良い方になりますがやはり濃い色は苦手です。
アレルギー性のリスクは大幅に減りますがゼロになるというわけではありません。
③ハイブリッドカラー
ジアミンを配合してる通常のヘアカラー(酸化染料)とノンジアミンカラーを混ぜて使用する方法です。
ノンジアミンカラーを使用しつつもジアミン染料を混ぜますの染まりは良くなりつつ、ジアミン濃度を大幅に減らすことが出来ます。
④ノンジアミンカラーのみ
ジアミンアレルギーのリスクを完全に無くしたい方には、酸化染料を一切使用しないノンジアミンカラーで施術していきます。
アルカリ剤や過酸化水素を使用する場合はありますがこちらもご相談の上で使用させていただきます。
と、この様な感じになります。
もちろんご希望により①〜④を組み合わせながら行いますので、さらにバリエーションはありますし、組み合わせにより限りなくリスクを減らすことが可能になります。
こういったことをご説明させていただいて、
今回のEさんは、
根元は、④ノンジアミンカラーのみで白髪染め
毛先は、③ハイブリッドカラーで色味補充
でさせていただくことになりました。
根元は完全にノンジアミンカラーでアレルギーリスクを減らします。
Eさんは白髪率は多めなのですがきちんと月に一度染められるようなので、色落ちも目立ちにくいため大丈夫だと思いました。
そして毛先は少し色持ちが良くなるようにジアミンを混ぜたハイブリッドカラーでトーンダウンを行います。
塗布中に地肌に触れることはほぼないでしょうし、シャンプーお流しの時もほぼ大丈夫でしょう。
限りなくジアミンのリスクを減らした方法になると思います。
ノンジアミンカラースタート!
根元のノンジアミンカラーですが白髪がしっかりと染まる様に調合したカラー剤を、
ペタペタ
ペタペタ
その後続けて、酸化染料+HC染料+塩基性染料をミックスして、レッドブラウン系に調合したハイブリッドのカラー剤を、
毛先に、
ペタペタ
ペタペタ
このまま時間を置いて〜
シャンプーして
ドライヤーでばーっと乾かして、
軽くブローして仕上げたら〜
はい!完成です♪
おおー!ノンジアミンベースで落ち着いたキレイな髪色になったー!(≧∇≦)
根元は完全にノンジアミンですが白髪もちゃんと染まっています!
今回の染め方を続けていければ将来に起こりうるジアミンアレルギーのリスクも減らせますし、
もし後からでも、染まり具合や色落ちに不満が出てこられるなら他の方法を組み合わせながらより納得のいく調合にも変更することも出来ます。
来月のご予約もありがとうございます(^^)
色落ちなど含めてまた色味についてはしっかりとご相談させていただきますね♪
既にアレルギーの方は少量でもジアミンは使えませんのでまた違うアプローチになりますのでご相談ください。
ではでは。
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あっくん★
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