どーもー!
髪と頭皮のことを真剣に考える美容師「あっくん」です。
大阪の寝屋川市で「hair’s LOG(ヘアーズ ログ)」という美容室をやっています。
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〔もくじ〕
天然由来成分の多いカラー剤は肌に優しいの?
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ヘアカラー剤はもちろん、化粧品ではよく「天然由来成分90%」というような表記があり、
この比率が高いほど刺激がなくて肌にやさしい化粧品、と思ってしまいがちですが、
実はそれはちょっと違っています。
そもそも「天然由来成分」はどの様な意味で、「天然成分」とはどう違うのでしょうか?
「天然成分」
天然素材から取り出した成分で化学的な処理を取っていない成分。
「天然由来成分」
天然素材から取り出したものに化学的処理(合成、分解)を施した成分。
となります。天然物質に人が何かしらの化学的処理を加えて抽出したものが天然由来の成分という事です。
天然由来成分○○%配合のカラクリ
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天然由来成分といっても様々なものがあり、天然由来だからといって必ずしも優しいというわけではありません。
例えば植物でもトリカブトなんかは人を殺す事のできるほど毒を持っている事で有名ですし、
毒キノコや、触れるとかぶれを起こすような植物もあります。
アレルギー体質の方であれば、漆(うるし)や蕎麦などもアレルギー性が高いとされていますし、そもそも花粉症は自然の草木が原因で起こるアレルギーです。
さらに極端な事をいえば、
「天然由来」じゃない成分って何??
ともなりますw
「石油」などでも元を辿れば数億年前の生物の死骸だと言われていますし、
「シリコーン」の主原料は天然由来のケイ石(SiO2)と水、天然ガス由来のメタノールです。
化学反応を起こして作られる物質であっても、由来を例えば全て天然由来になります。
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天然由来○○%配合の化粧品で良くある例
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画像引用 https://note.com/itoshi_hada/n/n3c04c16b1a75
化粧品はだいたいこんな感じの配合成分で出来ています。
化粧品における「水分」の割合ってとても大きく70〜80%、化粧水などリキッド状のもであれば90%近く「水」が大半を占めています。
そうです、「水」の事を天然由来成分と言うだけでほとんどの化粧品は天然由来80%〜みたいなのは軽々クリア出来ちゃうのですww
![](https://i0.wp.com/atussy.com/wp-content/uploads/2017/06/IMG_5081.jpg?resize=150%2C150&ssl=1)
そしてシャンプーなどに配合される有名な界面活性剤
・ラウレス硫酸Na
・ラウリル硫酸Na
これらは洗浄力が強くデリケートな髪や頭皮の方にはあまり向いていないと言われていますが、
このラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naという成分、以前は石油からもつくられていたのですが、
実は最近は『ヤシ油』、いわゆるココナッツオイルから作られているそうです。
なので刺激が強めな界面活性剤が配合されていても、天然由来洗浄成分とか植物性洗浄成分などと言うことが出来ます。
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天然由来成分○○%より大切なカラー剤の成分
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ヘアカラーでの、刺激が強いか弱いかの物差しは、
配合されてる成分だけでなく、アルカリ剤のpH値が高いか、低いかにもよります。
「アルカリ剤」とは、染料の発色と髪の毛を明るくする為に必要な成分です。
ヘアカラーには必ず入っている成分なのですが、
この配合してあるアルカリ剤の種類や、配合量、それによるアルカリ性の高さによって髪や頭皮の刺激が全然違ってきます。
極端にいえば99%が優しい天然由来成分であっても、
残り1%に非常に強いアルカリ剤を配合し、pH値がものすごく高くなってるとしたら、刺激のあるヘアカラー剤になりえるわけです。
![]( https://atussy.com/wp-content/uploads/2017/06/IMG_5080.jpg)
もちろん天然由来の植物エキスやオイル成分には有用な効果が期待されるものがたくさんありますし、なにより安心感があるのもわかります。
しかし、あくまでこういった植物エキスやオイルなどは、製品のサブ的な効果であってメインになるものではありません。
本当に天然成分のみで毛染めをしたいと思われる方でしたら「ヘナ」という選択肢もあります。
天然由来成分 まとめ
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このように『天然由来成分』とは非常にあいまいな表現である事がわかります。
化学的化合物が人体に有害と噂されていたのはもう何十年も前の話しで、
現在の日本に出回っている化学的化合物は日本の基準をクリアしたものであったり、配合量の上限が決められているものになりますので、あきらかに有害なものは出回っていません。
後は配合量や組み合わせでその製品の良し悪しが決まります。
メインの成分となるのはシャンプーであれば界面活性剤ですし、ヘアカラーであれば酸化染料・アルカリ剤などになります。
これらのメイン成分が刺激の強いものであった場合には、どれだけその他の成分が優しくても意味がありません。
どんな天然成分がたくさん入っているで製品を選ぶのではなく、
メインとなる原料が優しいものが使われているのか、配合量は抑えられているのかという事を確認しておく事が一番大切だと思います。
髪や頭皮に優しいヘアカラーをお探しの方は、天然由来成分だけを推しているヘアカラーではなく、アルカリ剤などダメージや刺激の原因となる成分が抑えらせているのか美容師さんに確認されると良いと思います。
ではでは。
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