どーもー!
髪と頭皮のことを真剣に考える美容師あっくんです。
最近TVやSNSなどで「ボタニカルエアカラーフォーム」という商品が流行っているようです。
“安全で簡単に白髪染めができる””空気で染まる永久染毛剤”といったことがウリの商品のようですが果たして実際のところはどうなのでしょうか?
この商品について実際に色々とネットで調べてみても、アフィリエイターのボタニカルエアカラーフォームを褒め称えて、購入を勧めるサイトしかないようですので、
現役美容師でヘアカラーについてのセミナーや商品開発などを行なっている僕が、
このボタニカルエアカラーフォームの特徴や成分、安全性について、詳しく解説していきたいと思います。
- 販売しているのはどんな会社?
- ボタニカルエアカラーフォームの全成分
- ジアミンは入っているの?
- 本当に空気で染まってるの?
- 白髪はちゃんと染まるの?
- 本当に安全なカラー剤?
大阪で美容師をしている「あっくん」こと小野敦之と申します。
ヘアカラーやジアミンかぶれの方への知識や実績が認められノンジアミンヘアカラー『NODIA(ノジア)』をプロデュースさせていただいたり、
業界誌「経営とサイエンス」でも理美容師様向けにヘアカラーでの頭皮刺激対策について特集を組ませていただいたりしています。
その他メディア掲載情報
ヘアカラーでのアレルギーでお悩みの方に加えて、全国で理美容師向けのアレルギー・ノンジアミンヘアカラーのセミナーも行っています。お気軽にお問い合わせ下さい。
〔もくじ〕
ボタニカルエアカラーフォームの公式情報
商品名 ヘアボーテエクラ ボタニカルエアカラーフォーム
価格 通常価格 :3,900円(税抜)
初回限定価格:2,500円(税抜)
送料 756円
初回限定モニターコースは無料
カラー ナチュラルブラック ダークブラウン
製造国 日本
公式ページ https://store.tamagokichi.com/
「ボタニカルエアカラーフォーム」は通販サイトのみで発売されているヘアカラー剤です。
つまりドラックストアなどでは販売されていない商品で、初回購入した後は定期購入となる(サブスク型)の販売方法となっているようです。
販売元は、化粧品など美容グッズを取り扱う「フューチャーラボ」で、
株主は通販を得意とした販売方法で7年で年商85億円と急成長を遂げているタマゴ基地のファーマフーズとなります。
ボタニカルエアカラーフォームの商品特徴
わずか5分、
ワンステップ仕上げ!
空気で染める
カンタン白髪染め「ボタニカルエアカラーフォーム」は、新発想の「空気で染める」カンタン手軽な白髪染め。
使い方はワンプッシュでムースを出し、髪になじませて5分置くだけ。これだけで、しっかりと白髪の内部までカラーリング成分が浸透し、ムラなくつややかに染め上げます。脱色剤を一切使用しない処方で髪を傷めにくく、さらにうるおいを与えるボタニカル成分や10種の和漢植物エキスが、ツヤとうるおいを与えて美しく輝く美髪を育みます。
さわやかなフレッシュグリーン香りで、ツンとくる刺激臭も気にならず、ストレスなくホームカラーリングをお楽しみいただけます。
といった商品特徴となります。
この記事を読んでいる方は、ボタニカルエアカラーフォームの全成分やジアミンが入っているか、本当によく染まるのか、安全性などが気になると思いますので順に解説していきます。
ボタニカルエアカラーフォーム【全成分】
ボタニカルエアカラーフォームは「ナチュラルブラック」と「ダークブラウン」の2色展開されおり、【有効成分】がやや異なります。【その他の成分】に関しては同じになっています。
ボタニカルエアカラーフォームの全成分表示はこちらです。
<ナチュラルブラック>
【有効成分】
塩酸2,4−ジアミノフェノキシエタノール、硫酸2,4−ジアミノフェノール、パラフェニレンジアミン、5-アミノオルトクレゾール
【その他の成分】
精製水、LPG、ポリエチレングリコール600、パルミチン酸2−エチルヘキシル、加水分解シルク液、(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)クロスポリマー、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム液、加水分解コンキオリン液、ヒドロキシアパタイト、センブリエキス、ビワ葉エキス、オウゴンエキス、クララエキス(1)、ショウキョウエキス、センキュウエキス、トウキエキス(1)、モモ葉エキス、ニンジンエキス、ジオウエキス、ボタンエキス、コンフリーエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、L−システイン塩酸塩、L−アルギニン、セトステアリルアルコール、ミリスチン酸ミリスチル、流動パラフィン、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン(20E.O.)、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール、無水エタノール、亜硫酸ナトリウム(無水)、エデト酸塩、香料、粘度調整剤、pH調整剤
<ダークブラウン>
【有効成分】
塩酸2,4−ジアミノフェノキシエタノール、硫酸2,4−ジアミノフェノール、パラフェニレンジアミン、パラニトロオルトフェニレンジアミン、ニトロパラフェニレンジアミン
【その他の成分】
精製水、LPG、ポリエチレングリコール600、パルミチン酸2−エチルヘキシル、加水分解シルク液、(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)クロスポリマー、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム液、加水分解コンキオリン液、ヒドロキシアパタイト、センブリエキス、ビワ葉エキス、オウゴンエキス、クララエキス(1)、ショウキョウエキス、センキュウエキス、トウキエキス(1)、モモ葉エキス、ニンジンエキス、ジオウエキス、ボタンエキス、コンフリーエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、L−システイン塩酸塩、L−アルギニン、セトステアリルアルコール、ミリスチン酸ミリスチル、流動パラフィン、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン(20E.O.)、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール、無水エタノール、亜硫酸ナトリウム(無水)、エデト酸塩、香料、粘度調整剤、pH調整剤
このボタニカルエアカラーフォームは医薬部外品という事で、表示義務のある【有効成分】が表示されております。
この医薬部外品の有効成分とは簡単にいうと、(化粧品に比べて)効果効能は高いけど使用量や使い方には気をつけてね。と言われている成分です。
医薬部外品のヘアカラーであれば染料である「酸化染料」がこの有効成分として表示されます。
【有効成分】として配合されている酸化染料について
医薬部外品のヘアカラーに配合される酸化染料は、
- 「染料中間体(プレカーサー」
- 「調色剤(カプラー)」
- 「直接染料(ニトロ染料)」
の3種類があります。
「染料中間体」は中間体同士や調色剤と反応し発色するヘアカラーのベースとなる染料です。
「調色剤」は、調色剤同士では酸化されても発色はしませんが、「染料中間体」と合わせることで発色します。主に色味のバリエーションを作り出すために配合されます。
「直接染料」はその名の通り、元から色がある染料なので、酸化しなくてもそのままでも髪を染めることができ、鮮やかな色味が得意です。
これらの3種類の種類や組み合わせを変えることで、ヘアカラーでは様々な色味を作り出しています。
ボタニカルエアカラーフォームに配合されている酸化染料は、
「染料中間体」・・・パラフェニレンジアミン
「調整剤(カプラー)」・・・塩酸2,4−ジアミノフェノキシエタノール、硫酸2,4−ジアミノフェノール、5−アミノオルトクレゾール
「直接染料」・・・パラニトロオルトフェニレンジアミン、ニトロパラフェニレンジアミン
となります。
ブラウンとブラックで配合されている酸化染料の種類が違うのは、組み合わせによって色味が変わるからですね。
ボタニカルカラーフォームにはジアミンは入っているの?
安全性やアレルギー性を気にされる方にとって確かめておきたい「ジアミン」ですが、
ボタニカルエアカラーフォームに、ジアミンは含まれています!
なので、ジアミンアレルギーのある人は絶対に使用しないでください!
【有効成分】として配合されている酸化染料の名前を良く読むと、
塩酸2.4-ジアミノフェノキシエタノール
硫酸2.4-ジアミノフェノール
パラフェニレンジアミン
など、成分名に”ジアミン”を表す文字がある事がわかります。これがジアミン染料と呼ばれる、ヘアカラーでアレルギーを起こしやすい成分です。
ジアミン・ジアミンアレルギーとは
【ジアミンとは】
ジアミンはヘアカラー剤に含まれている成分で「酸化染料」の種類になります。
酸化染料は化学染料で、良く染まるためにほとんどのヘアカラーの商品に含まれています。
【ジアミンアレルギーとは】
ヘアカラー剤として広く使用されている「酸化染料(ジアミン)」ですが、
「酸化染料」全般または「ジアミン」が原因で起こるアレルギー性接触皮膚炎のことを美容業界では
『ジアミンアレルギー』と呼ばれています。
【ジアミンアレルギーの症状】
ヘアカラーで染めた後に、
- 頭皮が痒くなる
- 頭が少しジンジンする
- 身体が少しダルくなる
- 激しい痒み
- かぶれ
- 痛み
- 顔や首・耳など頭皮以外への炎症
などの症状が起こる方はジアミンアレルギーの可能性が高いです。
この様な症状が出てしまうと、後はいつ顔や頭がパンパンに腫れたり、アナフィラキシーショックと呼ばれる命の危険を及ぼす様な症状が出てしまうかもしれません!
ジアミンを含むヘアカラーの使用はやめておきましょう。
ボタニカルエアカラーフォームに配合されている酸化染料の特徴を解説しておきます。
《染料中間体(プレカーサー》
「パラフェニレンジアミン」・・・酸化染料の代表格。濃いめのブラウンやブラックなどの色味が得意。2剤式の白髪染めや黒染めなどにはほとんどのものに配合されている。発色が早く色持ちも良い。
《調色剤(カプラー)》
「塩酸2.4-ジアミノフェノキシエタノール」・・・直接染料や染料中間体の色を変化させたり、深みを持たせたりするために使用されている成分です。青味が得意で発色が特に早い。
「硫酸2.4-ジアミノフェノール」・・・直接染料や染料中間体の色を変化させたり、深みを持たせたりするために使用されている成分です。青味が得意。
「5-アミノオルトクレゾール」・・・直接染料や染料中間体の色を変化させたり、深みを持たせたりするために使用されている成分です。
《直接染料(ニトロ染料)》
「パラニトロオルトフェニレンジアミン」・・・酸化染料やカプラーによる発色では弱い色味を助け、主に温かみのある色を作りだす成分です。
「ニトロパラフェニレンジアミン」・・・赤系の発色をするので、少量添加するだけで温かみのある色合いを作ることができる成分です。
つまり、「ボタニカルエアカラーフォーム」は医薬部外品であり、ジアミンが配合されているため、アレルギー反応を起こしやすいヘアカラーとなっております。
「酸化染料」は色持ちが良く、ブラウンやブラックなどの自然な色味もキレイに出ると言われています。
現在、白髪染めで多く使われている医薬部外品の有効成分です。
医薬品外品だからしっかり染まり、長持ちするといえます。
使用の前には必ずパッチテストを!
ボタニカルエアカラーフォームにはジアミンなどの酸化染料が含まれるために、使用前には毎回必ず「パッチテスト」を行いましょう!
ボタニカルエアカラーフォームを購入された時に説明書にも、毎回必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)を行なってくださいと書かれています。
パッチテストのやり方も書かれてれていますので、それに従い行いましょう。
もしパッチテストで問題はなくても、ボタニカルエアカラーフォームを使用した後に、かゆみ、赤み、痛み等のアレルギー症状が出た場合には、使用を中止し、医療機関を受診してください。
ボタニカルエアカラーフォームは本当に空気で染まるの!?
ボタニカルエアカラーフォームは、「空気で染まる」などと書かれていますが、果たして本当にそんな事が出来るのでしょうか?
先に結論を言いますと「空気で染まる」というのは本当です!!
通常の医薬部外品のヘアカラーは、1剤2剤と分かれており、
1剤に含まれている『酸化染料』と2剤に含まれている『過酸化水素』と混ざり合うことにより酸化が起こり、髪の毛が染まるというメカニズムになっております。
しかし、このボタニカルエアカラーフォームの全成分をまた見てもらえれば良いのですが、成分表に「過酸化水素」およびその他の「酸化剤」などの成分は見当たりません。
過酸化水素を配合しない1剤式のヘアカラーに「香草カラー」などがありますが、こちらは過酸化水素の代わりに「過ホウ酸ナトリウム」という、水で溶かすと過酸化水素に変わる酸化剤が配合されています。
このボタニカルエアカラーフォームにはそういった酸化剤も見当たりませんので、本当に酸化剤は入っていないようです。
なぜ酸化剤無しで髪の毛が染まるの?
酸化染料を発色させるために、通常は過酸化水素などの酸化剤を反応させる必要が絶対になるのですが、
酸化は空気中でも起こります。
りんごを切ったあと茶色くなってくるのは「酸化」が行われているからです。
ボタニカルエアカラーフォームは、フォーム(泡)状にする事で、空気を多く含ませることで、
過酸化水素無しで酸化を素早く行わせる事により、酸化染料の発色を可能にしているのです!
同じく酸化の早い「パラフェニレンジアミン(濃い色を得意とする染料中間体)」を使用する事により、青っぽいブラックや暗めのブラウンを作っています。
ダークブラウンにはニトロパラフェニレンジアミン(直接染料)入れて、赤みを足すことでややブラウン味を表現しているようです。
フォームという形状と、酸化の早い酸化染料をうまく使用する事で「空気で染まる」という事を可能にしていると考えられます。
もちろん配合されている染料は「酸化染料」であり、本当に「空気の力」だけで染めている訳ではない事はご理解ください。
⚠️ちなみに別の商品で「光で染まるヘアカラー」などがありますが、こちらは全く違うメカニズムで使用すると大変な事になるので絶対に使わないようにしましょう。
ボタニカルエアカラーフォームの安全性は?
ここからよりボタニカルエアカラーの安全性について商品説明で書かれている内容を元に解説していきます。
10種類の自然由来エキス
ボタニカルエアカラーフォームには、髪に潤いを与える植物由来エキスが10種類も含まれています。
その自然由来成分とは、
センブリエキス、ビワ葉エキス、オウゴンエキス、クララエキス、ショウキョウエキス、センキュウエキス、トウキエキス、モモ葉エキス、ニンジンエキス、ジオウエキス、ボタンエキス、コンフリーエキス
などです。
センブリエキス、ビワ葉エキスが髪にうるおいを与え、しっとりと仕上がると言われており、オウゴンエキスやボタンエキスは育毛効果が期待できると言われている成分です。
このように、ボタニカルエアカラーフォームには髪に良いとされる成分が豊富に含まれ、植物の力で優しくケアすることができます。
とはいえ、実際のお客様にも良くお伝えしているのですが、こういった植物エキスや植物オイルがたくさん入っている事をアピールする商品は多いと思いますが、
製品の安全性高いか低いかの判断はこういった植物エキスの配合量ではありません!
あくまで製品のメインとなるのは、【有効成分】や【主成分】であり、その他には形状を決めるベース剤や添加剤などです。
ヘアカラーやシャンプーなどに配合される植物エキスなどは、
料理でいう『薬味』みたいなものだと思っていてください。
「冷奴」に、ネギ、生姜、ワサビ、ミョウガ、大葉、鰹節など、お好みに合わせて様々な薬味を乗せたりすると美味しいですが、
あくまで「冷奴」のメインは「豆腐」です。豆腐が安物であれば美味しくないかもしれないし、古かったらお腹を壊すかもしれません。
薬味をどれだけたくさん入れたり、良い薬味を入れても、豆腐が悪ければ全て台無しです。(むしろ入れすぎたり合わないものを入れて失敗するという場合もあります)
植物エキスも製品の質を上げてくれるものではありますが、入っていればいるほど安全性が高いとか、肌や髪に優しくなるというものではないということを知っていてください。
2種類の潤いシルク成分配合
ボタニカルエアカラーフォームには、「ゴールデンシルク」、「シルクペプチド」という2種類の自然由来のシルク成分が含まれています。
シルク成分とはタンパク質の一種で、保湿・ダメージの修復効果への期待が高い成分です。
髪がばさばさになるのを防ぎ、さらさらした髪に導くことができます。
美容室でもヘアカラーやトリートメントの際に、シルク由来の成分を配合したりするとても良い成分です!
頭皮に優しい5つのフリー処方
ボタニカルエカカラーフォームは、頭皮に優しい5つのフリー処方というのもウリにしています。
- 脱色剤フリー
- シリコンフリー
- パラベンフリー
- タール系色素フリー
- 紫外線吸着材フリー
の5つです。
こう書いているだけで一般の方だとなんとなく良いものと認識するでしょうが、結構ツッコミどころも多いので順番に見ていきましょう。
①脱色剤フリー
ボタニカルエアカラーは過酸化水素が入っていませんので、脱色作用(ブリーチ作用)はありません。
つまり染めても白髪には色が入りますが、黒髪はそのままです。(ヘアマニキュアやカラートリートメントと同じイメージです)
髪の毛を明るくする事ができないので、髪の毛は傷みにくいし、頭皮刺激もほとんどないので頭皮に優しいと言えるでしょう。
ただし、ポイントは『アルカリ剤フリー』とは書いていないところです。
「アルカリ剤」とは、通常のヘアカラーには必ず配合されていて、キューティクルを開けさせて染まりを良くしたり、過酸化水素と混ざることで脱色させる成分です。
ヘアカラーでのアルカリ剤として代表的なのは、「アンモニア」とか「モノエタノールアミン」などですが、
それらは成分表には書かれていないのですが、成分表の最後に「pH調整剤」の文字があります。
酸化染料を早くしっかりと染めるためには「アルカリ剤」は必要不可欠なので、
このボタニカルエアカラーフォームにはアルカリ剤は配合されていると考えられます!(その他に塩基性アミノ酸であるアルギニンも配合されています)
口コミでは「あまりツンとした匂いがない」という声も多いようなので、モノエタノールアミンなどがメインの可能性があります。(アンモニアは臭い、刺激性も高い)
推測にはなりますが、
このボタニカルエアカラーフォームの過酸化水素を配合しないで素早く染まるという特徴から、
アルカリ剤はそれなりに入っていて、pHもやや高めになっていてもおかしくないと考えられます。
髪の毛や頭皮は『弱酸性』で出来ているために、アルカリ性のものを塗布すると、髪の毛のダメージや頭皮刺激が出ます。
「脱色剤フリー」だからといって、安心安全と思って何度も気軽に使われると、髪の毛を傷めたり、頭皮が敏感な方は刺激を伴ったり、残留性などによる薄毛の原因になってしまったりするので注意が必要です。
②シリコンフリー
ノンシリコンシャンプーなどのブームで、いまだに「シリコンは悪いもの」というイメージを持たれている方も多いと思いますが、
シリコンはとても安全な成分です。
コンタクトレンズの原料や胸の豊胸手術などにも使われるように、体内に入っても全く害を及ぼしませんので、頭皮に触れても全く悪影響はありません。
シャンプーなどに使われるシリコンは正式には「シリコーン」と呼ばれる、無色透明の液状の油の様な性質をもったものです。使用する事で髪の毛にツヤと滑らかな手触りを与えてくれます。
もちろん油みたいなものなので入れすぎたり種類によると髪がベタベタするなどの悪影響を与えるかも知れませんが、何でも適量であれば問題ありません。(トリートメントやヘアオイルなどには当然の様に配合されています)
ヘアカラーには普通に配合されたり、されなかったりと、特に重要視されるものではありませんので、ヘアカラーにおいてシリコンフリーであるあどうかはあまり気にするものでもありません。
③パラベンフリー
パラベンとは「防腐剤」の一種です。製品が腐らずに保管しておける様に配合されます。
旧指定成分に選ばれていたという経緯や、ごく僅かの方にアレルギー反応を示すとされていますので、こちらも嫌われものの成分ですが、ほとんどの方には何の問題もない成分です。
化粧品などではパラベンフリーにするために製品が腐ってしまっては意味がない(危険)ので、パラベンが入っていなくてもその他の防腐剤が配合されていたり、何かしら腐らない構成になっています。
ただし、ヘアカラーでいうと水分も少なく染料やアルカリ剤など菌にとって強い成分が配合されており、密封した状態で保管された製品ですので
通常はそもそもヘアカラーにパラベンおよび防腐剤は配合されておりません。
④タール色素フリー
「タール色素」とはヘアマニキュアなどに配合されている合成染料で、食品や口紅などにも使用されます。
種類によって、アレルギー性があったり発がん性があるとされていて、使用不可のものもありますが、
日本で使われているのは、安全性を確認し、使用を認められているタール色素のみとなっております。
敏感な方は避けるようにしてもらえればいいですが、
そもそもこれも医薬部外品のヘアカラーには配合されていません(笑)
⑤紫外線吸収剤フリー
もうちょっとやけくその5つ目なのかなと思ってしまいますが、、
「紫外線吸収剤」は日焼け止めなどに配合されていて、紫外線の影響を防ぐために配合されます。
紫外線吸収剤の種類としては、
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
・パラメトキシ桂皮酸エチルヘキシル
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
・オクチルトリアゾン
・オクトクリレン
など色々とありますが、日焼け止めに配合することで透明性が高く白浮きしない、塗り心地が良い、伸びがいい、汗で崩れにくいといったメリットがあります。
反対にデメリットとしては、紫外線のエネルギーを吸収することから、まれに刺激を感じる方もいるために、お肌の敏感な方は避けた方が良いとされています。
もちろんですが、これもヘアカラーにはもともと配合されません(爆)
まぁ他のメーカーや商品でも良くしてる手法ですけどね(プロ用ではバレバレなのでここまであからさまなものは少ないですがw)
ボタニカルエアカラーフォームの使用方法
①よく缶を振ってから気になる白髪の部分に塗ります
②髪を分けて空気に触れさせながら根元に揉み込むようにして、髪全体に馴染ませていきます
③染まり具合をみながら5〜15分ほどそのままの状態で放置しておきます
(染まりづらい場合はそのままさらに5〜15分延長)
④最後は色が出なくなるまで通常のシャンプーとリンスで洗い流しましょう
⚠︎使用上の注意点
・黒髪は明るくならずに、白髪のみ染まるタイプのヘアカラーになりますので、塗布するのは白髪のところだけにしておきましょう。
・明るいヘアカラーをしてる方は、ダークブラウンを使用しても真っ暗になる可能性があるので、染まっているところには塗布しない様にしましょう(全体を真っ暗にしたいのならばOKです)
・空気を含んで染まる(酸化する)ので、ラップやシャワーキャップなどは被らないでおきましょう。
・ベタベタに塗布して白髪を押さえ込むより、少しふんわりさせて空気が触れるようにした方が染まりやすいと思います。
・長く置けばよく染まると思いますが、酸化染料なので30分以上の放置はあまり意味がないのでやめておきましょう。
・あくまで濃い白髪染め・黒染めと同じ様なものなので、使用されるとその後明るくならない可能性があるので注意が必要です。(明るくするのにブリーチが必要になってくる場合があります)
・ジアミンを含みますのでジアミンアレルギーの方は絶対に使用しないでください。
・ホームカラーを続けるとジアミンアレルギーになりやすくなるので注意してください。
・過酸化水素を含みませんので髪へのダメージや頭皮への刺激は少ないです(ただしアルカリ性だと思いますので傷まない、滲みないわけではありません)
ボタニカルエアカラーのメリットデメリット
《メリット》
・医薬部外品のヘアカラーのため化粧品のヘアカラーより染まりがよい
・ジアミンを含むので比較的濃く染まる
・ジアミンアレルギーでない方は使用できる
・過酸化水素を含まないので脱色作用がない
・通常のヘアカラーと比べると低刺激・低ダメージ
・植物由来の成分を多く配合
・シリコン、パラベン、紫外線吸収剤などが入っていない
・混ぜる必要がないのでお手軽
・泡タイプなのでムラになりにくい
・カラートリートメントなどに慣れている方は使いやすい
・美容室で染めるより安い
・定期購入で買いに行かなくても自動的に届く
《デメリット》
・ジアミンが入っているので、ジアミンアレルギーがある人は使用できない
・医薬部外品の為に使用前パッチテストが必要
・明るい髪色はできない。
・既に明るく髪色の方は暗くなる
・通常のヘアカラーより酸化しにくい為に多くの酸化染料を入れている可能性があるのでジアミンアレルギーになりやすい
・アルカリ性だと思うのでヘアマニキュアやカラートリートメントより髪の毛や肌への負担は大きい
・濃く染まると次に明るくしようと思っても明るくなりにくい
・自分で染める為にムラになりやすい
・ドラックストアなどに売ってないので欲しい時にすぐ買えない。
・連絡しないとずっと送られてくるので解約の連絡が必要
ボタニカルエアカラー《まとめ》
この様にボタニカルエアカラーフォームの成分や仕組み、メリット・デメリットなどを詳しく書いてみましたがいかがでしょうか?
最後にもう一度ポイントをまとめると、
- 酸化染料を含む医薬部外品のヘアカラー
- ジアミン染料を含むのでアレルギーに注意!
- 過酸化水素の代わりに空気に触れさせて発色する
- 脱色作用がないので暗い色しか出来ない
- 何度も使用すると明るくならない髪になる
- 普通のヘアカラーよりかは優しいがヘアマニキュアやカラートリートメントよりかは負担がある
といった感じで、
イメージとしては、ヘアカラーとカラートリートメントの間くらいの特徴の商品かと思います。
コロナ禍やお手軽さもあり、今は一般の方がヘアカラーの白髪染めから、カラートリートメントなどでこまめに繰り返し染める文化が少しずつ浸透してきてます。
カラートリートメントでは染まりが悪いし、白髪染めは傷むし・・・みたいなちょうど良い合間を狙った商品だとは思います。
購入に悩んでいる方は、今回のメリット・デメリットなどを良く読んで考えてみてください。
ではでは。
ヘアカラーやジアミンかぶれの方への知識や実績が認められノンジアミンヘアカラー『NODIA(ノジア)』をプロデュースさせていただきました。
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